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「木場克己の『このフィジカルがすごい!』」金崎夢生の胸トラップ

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「素晴らしい体幹」と木場氏も絶賛する

体幹バランストレーナーの木場克己氏が、試合中のプレーから「フィジカル的に素晴らしい動き」を厳選。体の動かし方や筋肉の使い方がいかにすぐれているかを動画とともに解説していく新企画です。

ピックアップフィジカル
2019年10月19日
J1第29節
ジュビロ磐田 対 サガン鳥栖
金崎夢生(後半22分)



 ペナルティのワッキーさんが昨年のベストゴールにも選ばれているように、素晴らしいプレーですよね。このビューティフルゴールの素晴らしさは、0:07の胸トラップに集約されていると思います。ジャンプしながら胸トラップをして、ボールを足元におさめていますよね。このときに腹圧がかかっていないと、上半身が反ってしまいボールが上に浮いてしまいます。金崎選手の「腹圧」はすごいです。

腹圧が高まると脊柱が安定し(左)、腹圧が弱いと脊柱がアンバランスに


 さらに、ボールをおさめて振り向いてからのスピードも早いですし、相手と接触しても倒れないですし、右足シュートもしっかり振り抜けている。とにかく体の使い方が秀逸です。上体はバランスをとるために動いていますが、それを支える下半身はどっしりとしている。もしおしりやひざの筋力が弱いと、体が流れてしまい、しっかり立つこともままならないでしょう。

 番組で解説をしていた播戸竜二さんも言っていましたが、金崎選手はオフになると鳥栖(当時)から東京の私のスタジオまで来て一緒にトレーニングをしていました。改善・強化するポイントがあれば、そこで調整していく。それぐらいストイックな金崎選手だからこそ、このフィジカルをつくれて、キープできているのだと思います。


「腹圧」を鍛えるおすすめのトレーニング

上体足上げ
シングルヒップアップ

木場克己(こば・かつみ)
1965年、鹿児島県生まれ。KOBAスポーツエンターテイメント株式会社代表。KOBA式体幹バランス協会代表。
長友佑都、金崎夢生、土居聖真、久保建英らトップ選手から五輪世代、育成年代まで幅広い世代のサッカー選手のほか、水泳、陸上などさまざまな競技のトップアスリートのトレーナーを務めるほか、back numberなどの有名アーティストのコンディショニングをサポートする。5月に東京・亀戸のトレーニング施設の別フロアに治療院「COREトレSTUDIOwith接骨院」をオープン、トレーニングも治療も行える。最新刊に『実践!体幹バランストレーニング』(プレジデント社)がある。
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(取材・構成 奥山典幸)

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