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鎌田大地を「天才的」と絶賛するフランクフルト監督、昨夏のジェノア移籍寸前に長谷部誠を介して伝えた言葉とは?

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フランクフルトMF鎌田大地

 フランクフルトに所属する日本代表MF鎌田大地を、アディ・ヒュッター監督はチームに欠かせない存在と見ているようだ。評価が一変した昨夏のプレシーズンを振り返りつつ、「天才的なプレーヤー」とも絶賛した。

 2018年夏に就任したヒュッター監督は、その1年前にサガン鳥栖から加わっていた鎌田を戦力として評価せず、期限付きでベルギーのシント=トロイデンに送り出す判断を支持。レンタル先での活躍には注目したものの、フランクフルトに復帰した際にもその評価は根本的に変わっていなかったようだ。ドイツ誌『キッカー』で昨夏のプレシーズンについて、以下のように明かしている。

「もちろん、ベルギーでの彼の成長や得点は追っていたが、それでも最初はすぐにまたレンタルで送り出す考えだった。3日目の練習を終えた時点で、我々はお互い目を見合わせ『もう以前のダイチではない』と話していたんだ」

 そのころジェノアが鎌田に強い興味を示し、完全移籍でのイタリア行きの話がかなり具体化していた。「(プレシーズンキャンプ地の)ヴィンディシュガルステンでは彼の移籍を成立させることができたが、私はフレディ・ボビッチ(執行役員)に『ここに残す方がいい』と話したね」と振り返る同監督は、“同僚兼通訳”の長谷部誠を介して次のように鎌田の説得に取りかかったという。

「『君はたくさんの試合に出場するという予感がする。君のプレーは気に入っているし、素晴らしく成長したと思う。ここに残って欲しい』とね。彼は心の中ではすでに去っていたのだよ」

 結局残留を決意した鎌田は、2019-20シーズンはここまで公式戦47試合に出場して10ゴールをマーク。ヒュッター監督は、フランクフルトの攻撃の中心的な存在となった同選手が見せてきたパフォーマンスに大満足の様子でこう語っている。

「ダイチは天才的なプレーヤーだよ。我々のアナリストたちは彼のことを優れた“ラウムドイター”(スペースを見つけ出す者)という専門用語を使って称している。ライン間の動きがものすごく上手いんだ。総合的に本当に良いシーズンを過ごしたと言えるだろう」

 現在、一部のメディアでは2021年までとなっている契約の延長に向けての交渉が難航中とも伝えられる鎌田だが、フランクフルトのオーストリア人指揮官から最大級の誉め言葉が届いている。

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