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有観客解禁に監督・選手も感慨「拍手ありがたかった」「こういう感じなんだなと…」

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終了後、スタンドに挨拶したファジアーノ岡山の選手たち

[7.10 J2第4節 岡山0-2北九州 Cスタ]

 Jリーグでは10日、政府によるイベント開催制限の緩和に伴い、約4か月半ぶりに観客入場が解禁された。初戦となったファジアーノ岡山ギラヴァンツ北九州戦のシティライトスタジアムには2294人のサポーターが来場。岡山の北川真也社長は試合後、オンライン会見で「無事に終われてホッとしている」と振り返った。

 Jリーグは6月27日の公式戦再開以降、無観客での開催が続いていたが、この日から5000人を上限とした観客入場が許可。半径1mの座席間隔、ビジター席の不設置、チャント応援・手拍子・鳴り物禁止など、さまざまな制限は引き続き設けられているものの、スタジアムに賑わいが帰ってきた。

 試合前のウォーミングアップでは、サポーターから選手たちに対して大きな拍手が送られたという。「私も鳥肌が立ったし、選手も喜びを噛み締めていたと思う」と北川社長。またキックオフ直前のミーティングでは有馬賢二監督が「Jリーグで初めてサポーターと一緒にスタジアムで戦える最初のチームだよ」と鼓舞し、選手をピッチに送り出していたようだ。

 Jリーグのガイドラインではサポーターが大声を出したり、指笛を拭いたり、太鼓を叩いたりすることが認められていないため、この日もスピーカーから応援音声が流された。それでも良いプレーには自然発生的な拍手も送られ、有馬監督は「サポーターの方は我慢しながらの応援だと思うけど、拍手を送ってくれたのがありがたかった」と感謝を語った。

 そうしたサポーターの思いは選手たちにも届いていた。後半32分までプレーしていたMF上門知樹は「スタジアムに入った時から雰囲気が違った。サポーターがいるといないとでは全然違う」と断言。DF濱田水輝も「お客さんが入ってやれることで試合が違うものになり、気持ちの昂りもあった」と振り返った。

 もっとも、試合は0-2で敗戦。後半16分からのわずか3分間で喫した連続失点が大きく響いた。開幕節では12434人が集まって今季初勝利を盛り立てた岡山サポーターだったが、この日の2294人は劣勢のチームを声で後押しできず。もどかしい思いを抱えていたであろうサポーターに思いを寄せた濱田は「その中で結果で示したかったが、できなくて残念」と悔やんだ。

 なお、対戦相手の北九州にとってはビジターサポーターの入場が禁止されているため、こちらも複雑な有観客試合となった。それでも小林伸二監督は「岡山のサポーターに自分たちのサッカーを見せられることがありがたい。ホームアウェーにかかわらずサッカーを見てもらえることが嬉しい」という気持ちで試合に臨んでいたという。

 その上で「見てもらうことが選手の一番のモチベーション。こういう感じなんだなと思い出すようなゲームができた。良いプレーへの拍手も出たし、すごく良かったなと思いました」と笑顔で試合を振り返った小林監督。次節はいよいよホームでの有観客試合。この日、先制ゴールを決めたMF高橋大悟は「いろいろな大変な状況の中、北九州はやることができる。感謝を持ちながら、皆さんの前で精一杯戦えたらと思う」と意気込んでいた。

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