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高さも前線からの守備も健在!W杯戦士・矢野貴章が決勝点

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決勝点となる移籍後初ゴールを奪った栃木SCのFW矢野貴章

[7.11 J2リーグ第4節 千葉 0-1 栃木 フクアリ]

 10年南アフリカW杯でも見せた“矢野貴章らしさ”を90分間にわたって発揮し続けた。

 今季から栃木SCに加入した元日本代表FW矢野貴章が移籍後初ゴールを決め、チームに今季初勝利をもたらした。「(コロナ禍で)なかなか試合をできなかったし、勝っていない状況で長い間を過ごしてきた。自分も点を取れていなかった。非常に嬉しいです」。抑えた口調に喜びをにじませた。

 2トップの一角でキックオフ時から相手の最終ラインに圧力をかけ続けた。立ち上がりこそ千葉に攻め込まれたが、栃木が徐々に主導権を握り、34分、中盤でのセカンドボール奪取からチャンスが来た。左サイドのDF瀬川和樹からのクロスに合わせて、187センチの体で相手DFの間へ勢いよく侵入。高さ満点のヘディングシュートで先制点を奪った。

 チームは今週の練習で、中を重点的に固める千葉の守備に対して「サイドで基点を作れる」との狙いでサイド攻撃を徹底。狙い通りの得点に「ボールが非常に良くて、僕の得意な形を引き出してくれた。ああいうクロスの練習をしていたので合わせやすかった」と仲間を称えた。

 アルビレックス新潟に所属していた10年前。当時の日本代表・岡田監督から「前線からの献身的な守備と高さ」を買われて南アフリカW杯メンバーにサプライズ招集された。10年6月14日に行われたグループリーグ第1戦のカメルーン戦で、後半37分から大久保嘉人に代わって途中出場。前線で相手にプレッシャーをかけ続け、勝点3奪取に貢献したことはサッカーファンの間では語りぐさとなっている。

 次はホームに大宮アルディージャを迎える。「千葉という強い相手に無失点で勝てたのは良かった。今度はホームで応援してくれているサポーターの前で勝ちたい」と力強く言った。

(取材・文 矢内由美子)
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