beacon

[MOM681]中央大MF大久保智明(4年)_貫禄の1G1A、骨挫傷からの完全復活目指す

このエントリーをはてなブックマークに追加

1ゴール1アシストでチームを勝利に導いたMF大久保智明

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.12 関東1部第2節 中央大2-1駒澤大 RKUフットボールフィールド A面]

 負傷で出遅れていた背番号10が、中央大に初勝利をもたらした。専修大との開幕戦では終盤10分間の出場となっていたMF大久保智明(4年=東京Vユース)だが、2戦目のこの日は先発出場。すると前半18分、華麗なスルーパスを通してFW高窪健人(4年=浦和南高)の先制点をアシストすると、同29分にはゴール正面の位置で獲得したFKを得意の左足で直接蹴り込んでみせた。

「先週はひどい負け方だったので、気合が入っていました。今週は厳しい練習もできていました。(FKの場面は相手が)壁を逆に作ったと思う。最初はファーを狙おうと思ったけど、GKも思ったより真ん中にいたので、これは低く蹴っても入るなと思いました」

 当初は前半のみの出場を予定していたが、気付けば後半30分までピッチに立っていた。しかし佐藤健監督が「様子を見ながらだったけど、あいつのところでリズムが作れる」と信頼を語れば、大久保も「動き初めに違和感があるけど、温まってしまえば違和感はありません。試合が押されていたので、(予定より出場時間が)少し長くなってしまったけど、問題ありませんでした」と充実の表情で答えた。

 膝に痛みが走ったのは昨年9月。昨年7月に21シーズンからの入団内定を発表していた浦和レッズの練習に参加していた時だった。診断の結果は骨挫傷。すぐに休めば完治も早まると言われたが、インカレ出場を目指す中央大のために出場を続けた。その結果、12月のインカレ本大会の時には痛みが限界に達してしまったという。

「そこからはリハビリで。骨挫傷自体は休めばすぐ治るけど、僕の場合は休まずにやってしまった。それで少し長引いたと思います。でも今はほとんど痛みはない。動き初めに違和感があるけど、温まってしまえば違和感もありません」

 まだ完全ではないにしろ、貫禄の1ゴール1アシスト。今年の中央大になくてはならないピースであることを改めて示した。

 またこの日は1年生3人が先発。「1年生には自由にやらせてあげたい。僕が大学2年で出始めたときも渡辺剛くん(現FC東京)だったり、上島拓巳くん(現福岡)が自由にやっていいぞと言ってくれていた。今度は自分がその立場」。大人になったレフティーキングの大学ラストイヤーが開幕した。

(取材・文 児玉幸洋)
●第94回関東大学L特集

TOP