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泥沼化するリーガ2部最終節問題…スペイン連盟にも動き「複数クラブから苦情を受けた」

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デポルティボMF柴崎岳

 スペインサッカー連盟(RFEF)は22日、2部リーグ最終節の直前に複数の選手・関係者から新型コロナウイルス陽性反応が確認されたフエンラブラダに対し、懲戒手続きを始めたことを発表した。公式サイトで声明文が公表されている。

 スペイン2部リーグ最終節は今月20日に実施。当初は一斉開催の予定だったが、MF柴崎岳所属のデポルティボフエンラブラダの一戦のみ、フエンラブラダから複数の陽性者が判明したとして延期としていた。現地紙『マルカ』によると、クラブの陽性者は選手7人を含む12人にのぼるという。

 なお、最終節では下位チームが立て続けに勝利したため、逆転残留を目指していたデポルティボは戦わずして2部B(実質3部)降格が決まった。またフエンラブラダは現状7位に位置しており、3〜6位が参戦する昇格プレーオフにも大きな影響を及ぼしている。こうした背景から、延期の手続きには複数のクラブから抗議運動が巻き起こっている。デポルティボの地元紙『オピニオン・ア・コルーニャ』によると、4チームの主張が入り混じっているようだ。

 まず降格が決まったデポルティボ、プレーオフ圏内入りを逃したラージョは最終節が一斉に開催されなかったのが不公平だとして、最終節全試合の再試合を求めている。また同じく最終節で降格が決まったヌマンシアは、一斉開催でない最終節での降格決定は無効だとし、来季のリーグ戦を2チーム増の24チームで戦うことを要求している。さらに現状6位のエルチェは延期試合のフエンラブラダの結果次第で7位転落の可能性があることから、最終節をフエンラブラダの不戦敗とするよう主張し、プレーオフ圏内を死守する構えだ。

 スペイン連盟の声明はこうした抗議に応える形となった。「大会委員会はフエンラブラダ対デポルティーボの一戦を前に発生した状況を見て、2部の複数クラブからいくつかの苦情を受けた。フエンラブラダに対して例外的な懲戒ファイルを開始することを決めた」。まずはフエンラブラダの責任を調査し、問題解決を図っていくようだ。

 なおフエンラブラダに関しては、デポルティボの地元ア・コルーニャでも政治を巻き込む問題に発展中。感染の認識があったにもかかわらず遠征を強行した疑いがあるとして、イネス・レイ市長がプロトコル遵守を怠っていたクラブをはじめ、リーグや連盟にも法的措置を行う意向を示している。

 こうした問題が起きていることから、デポルティボ対フエンラブラダの延期試合の開催日程は未定。これに伴い、MF香川真司所属のサラゴサなどがすでに出場権を得ている昇格プレーオフも開催日未定のままとなっている。

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