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[MOM3168]尚志DF渡邉光陽(3年)_攻守で躍動。J内定、代表選手に負けない活躍

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尚志高DF渡邉光陽は決勝点を決めるなど、攻守に渡って活躍

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.23 ULTIMA開幕戦 静岡学園高 1-3 尚志高 フジスパークフィールド]

 チームメートには、山形内定FW阿部要門(3年)やU-17日本代表DFチェイス・アンリ(2年)という注目プレーヤーたちがいる。だが、この日、尚志高DF渡邉光陽(3年)は彼らに負けないような輝きを放ち、快勝に貢献した。

 仲村浩二監督が「危機管理能力が高い」と信頼するDFは3バックの中央で先発した。静岡学園高にボールを握られる時間帯が長く、シュートまで持ち込まれるシーンも。だが、相手のパスを読み切ってボールを刈り取ったり、的確なカバーリングで危険の芽を潰したりするなど尚志の守りを安定させていた。そして、ゴール前では身体を投げ出してシュートブロック。DFラインの柱としての責任感を持って、ゴールを守っていた。

 技術力も高い渡邉はビルドアップでも力を発揮。ハイライトは前半33分のゴールだ。隣のDF神林翼(3年)からバックパスを受けた渡邉は「(当初相手のプレスに)ハマった、ヤバいと思った」という。だが、そこから巧みに前方のスペースへ持ち出し、相手2、3人を一瞬で置き去りにする。そして、右前方へパスを出すと、そのまま迫力を持って最前線へ。最後は、MF黒田陸斗(3年)からの強いパスを完璧にトラップして抜け出し、GKとの1対1を制した。

 後半途中からはボランチへポジションをスイッチ。気の利いた動きで相手の攻撃のスピードを遅らせたり、相手を挟み込んでボールを奪ったりするなど変わらず守備を安定させていた。そしてチャンスがあれば、前線の選手を追い越す形で前へ。攻守両面で活躍した渡邉は、ULTIMAリーグ開幕戦のマン・オブ・ザ・マッチに選出された。

 昨年から尚志の主力の一人に。注目DFはより守備力や読みの部分を伸ばし、チームの中心選手としての自覚を持って最終学年を迎えている。一方で急激に進化を遂げる後輩DFアンリから刺激を受けていることも確か。「球際や身体の強さはアンリの方が強い。足元の技術は自分の方が勝っているかなと思うけれど、逆に強さのところでアンリから学ぶところもある」という。今後もチーム内のライバルたちと競争しながら成長、アピールし、上のステージでプレーするチャンスを勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
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