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U-19代表のDFリーダー半田陸、今季の山形ではシャドーも挑戦中「走力をつけないと」

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石丸清隆の指示を受けるモンテディオ山形DF半田陸

[7.25 J2第7節 東京V0-0山形 味スタ]

 将来を嘱望されるディフェンスリーダーの今季初出場は、まさかの前線起用だった。J2第7節の東京ヴェルディ戦、3-4-2-1の右シャドーで途中出場したモンテディオ山形DF半田陸は試合後のオンライン取材で「練習では何度かやっているので、慣れは少しあった」と明かした。

 誕生日は2002年1月1日。日韓W杯イヤーの元日に生まれた半田は、世代別日本代表を担ってきた俊英DFだ。昨年春には高校3年生への進級を前にクラブとプロ契約を締結すると、秋にはFW西川潤らと出場したU-17ワールドカップで主将を務めた。今月はU-19日本代表候補にも選出され、守備の中心選手として来年のU-20W杯を目指している。

 それでもこの日の後半25分、今季初めてピッチに送り込まれた背番号31は右サイド最前線の位置に向かった。「(石丸清隆)監督からは東京Vが左サイドに人をかけてきているので、ビルドアップを阻止して、奪い切って出ていってほしいという指示だった」(半田)。託されたのは相手の左サイド、DF奈良輪雄太やMF小池純輝といったパスの出どころを潰す役割だ。

 もっとも単なる守備的な采配ではなく、半田の言葉を借りれば「出て行く」こと、すなわち奪ったボールを早く攻撃につなげていくことも期待されていた。今季は「ワイド(ウイングバック)もやっているし、ダブルボランチも最近は少しだけやっている」といい、昨季はウイングバックを中心にJ2リーグ5試合に出場していたが、持ち場が違っても役割にそう変わりはなさそうだ。

 実際、ピッチに入って早々から連続性のあるプレッシングをかけ、時には自陣ペナルティエリアの前まで戻って相手のパスワークを寸断しようと試みていた。また後半アディショナルタイムには敵陣ゴール正面のエリアで巧みに足を出してMF森田晃樹からボールを奪い、FWヴィニシウス・アラウージョのシュートにつなげてみせた。

 ところが試合後、半田からは満足した様子は見られなかった。「守備では1回くらいしかボールを奪えず、戻りが遅くて間を通されることがあった。もっと戻るスピードを早くしないといけない。攻撃では前に出ていくことだけになったので、もっと間で受けてつけてから出て行くということもしていかないといけない」。自身のプレーについて反省ばかりを語った。

 とはいえ「今年なかなか試合に出られていなかった中で、練習でもコンディションを上げることをやってきた」という努力が実り、初めてピッチに立つことができたのは収穫だ。「連戦が続く中、今まで試合に出ていた人も少しずつ疲労がたまってくると思うので、コンディションを落とさず1試合走り切れる走力をつけないといけない」。5試合勝ちなし(4分1敗)という停滞が続くチームにおいて、クラブ期待の18歳がここから巻き返しを図る。

(取材・文 竹内達也)
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