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延長3発!ボールを大事に攻めた八戸学院光星が三沢商に撃ち勝ち、青森3位に

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延長前半5分、八戸学院光星高の左SB鈴木駿斗(右)が勝ち越しヘッド

[7.26 青森県高校夏季競技大会3位決定戦 三沢商高 2-5(延長)八戸学院光星高 青森山田高G]

 青森県高校総体サッカー競技の代替大会、令和2年度青森県高校夏季サッカー競技大会の3位決定戦が26日に行われ、三沢商高と八戸学院光星高が激突。延長戦で3得点を奪った八戸学院光星が5-2で勝ち、3位に入った。

 先制したのは公立の三沢商だった。前半5分、ロングパスから10番MF久保田悠人(3年)が抜け出し、GKをかわしながら左足シュートをゴールへ流し込む。対する光星はMF佐々木泰志主将(3年)やCB小島裕介(3年)を配球役に、相手の3バックの外側のスペースを活用しながら反撃。そして15分、10番FW村上恋(3年)が右サイドへさばき、MF高橋佳愛(3年)がクロスを入れる。これをFW舘智希(3年)が頭で合わせて同点に追いついた。

 光星の男女サッカー部と八戸学院大女子サッカー部の監督を兼任する畑中孝太監督が「ちゃんとボールを大事にしながら、プレスを掻い潜るような。昔、光星高校はそうだった」と説明したように、光星はボールを大事に繋ぎながら、ピッチを広く使った攻撃で相手にプレッシャーをかける。

 だが、三沢商は相手の分厚い攻撃をDF陣の我慢強い守りで凌ぐと、いずれも個性のある182cmMF久保田とMF秋戸遊覇(3年)、FW小笠原翼(3年)の前線の3人がゴール前のシーンを作り出す。MF遠島晴斗(3年)のミドルシュートやWBの攻撃参加も交えて攻めた三沢商は32分、久保田がDFと入れ替わる形で抜け出し、GKをかわして勝ち越しの左足シュートを決めた。

 その後も三沢商は秋戸のアイディアあるパスや小笠原のスピード、久保田の力強いキープ・突破を活かした速攻で追加点を狙う。だが、光星は後半17分、佐々木の左クロスを胸トラップした村上が左足シュートを決めて再び同点。その後も村上が立て続けにシュートを放ち、逆転を目指す。

 三沢商は後半32分、秋戸のスルーパスで小笠原が抜け出すが、この日ファインセーブを続けていた光星GK田澤蓮天(3年)がストップ。試合は2-2のまま延長戦へ突入した。迎えた延長前半6分、光星は村上の左CKを左SB鈴木駿斗(3年)が頭で右隅へ沈めて逆転。さらに9分には交代出場MF赤坂泰樹(3年)の右クロスをMF長内大虎(2年)が頭で決めて突き放す。

 光星は延長後半10分にも左CKのこぼれ球を赤坂が左足で決めて5-2。計28本のシュートで撃ち合いを制した3位となった光星の畑中監督は今後へ向けて「勝ち負けにとらわれず、しっかりと(光星らしい)サッカーを植え付けていかないといけない」と語る。また小島は「今年からパスサッカーを意識していたので、チームでもっとコンパクトにして自分たちのリズムで回せたらいい。まだまだミスが多いので、それを選手権ではなくせるようにみんなで準備していきたいと思っています」と誓った。光星学院高時代に選手権に6度出場している伝統校は、自分たちのベースを高め、今大会準決勝で敗れた八戸学院野辺地西高や絶対王者・青森山田高に選手権予選でチャレンジする。

(取材・文 吉田太郎)
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