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大学トライアル“激戦区・神奈川”会場2日目には関東1部2部関係者が来場!選手も日大藤沢や湘南Y、他県星稜高からも参加

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DF松本遼成は2ゴールを奪ってアピールした

 新型コロナウイルス感染拡大の影響でアピールの機会を失った高校生たちの進路をサポートするために発足、開催中のプロジェクト「高校生サッカー・大学合同トライアル-THE CHALLENGE- supported by 森永乳業」の神奈川会場2日目が10日、横浜市のかもめパークで行われた。

 前日に引き続きの開催。“激戦区・神奈川”の名に恥じないメンバーが、自らの進路を切り拓こうと、必死のアピールを続けた。先日まで石川県で開催されていた和倉ユースで3位に入賞した日大藤沢高のレギュラーメンバーや、桐蔭学園高横浜創英高相洋といった県内の強豪校以外にも、石川県の星稜高の選手も3名が参戦するなど、ハイレベルなトライアルになった。

 2ゴールを奪ってアピールしたのは、日大藤沢の右SB、DF松本遼成だった。課題だという中に切り込んでからのシュートで2度ゴールネットを揺らし、関係者を驚かせた。「右足のシュートが得意なので思い切り振って行こうと思った。いつも上がって行ってもサイドに張り過ぎて注意されることが多いので、今日は中で受けることを意識していました」。

 また松本は、DF牧来夢、DF纐纈創大と日大藤沢勢でDFラインを作れたことも奏功したと喜ぶ。「選手権に出るために日藤に入ったし、そのためにサッカーをやっていると言っても過言じゃない」。その先にももちろん目指すべきものはある。目標だと話す同校OBのDF中村帆高(明治大→FC東京)の通った同じ道を渡ることを目指す。

 高体連だけではなく、湘南ベルマーレユースからFW後藤諒が参加。当初の参加メンバーリストに名前はなかったが、クラブとの相談により急きょ参加が決まった。自身のプレーについては「(実力を)出せた部分もあるし、出せなかった部分もあった」と反省を口にしたが、「大学でサッカーを続けて、プロになって湘南に帰ってきたい」と野望を語る。

 1学年上の先輩で筑波大に進学したGK高山汐生は、関東大学リーグで開幕戦からデビュー。「凄いですよね」と先輩に敬意を示すと、「続きたい?そうですね、湘南の選手はみんな欲が強いと思うので、しっかりと目標を持ってやっていきたい」と意気込んだ。「きょうの機会も大人の人たちが動いてくれて、実現していること。サッカーができる環境に感謝しています」。

 ハイレベルなメンバーが参加するとあって、会場には関東1部で昨年のJリーグMVP仲川輝人(横浜FM)を輩出した専修大、同2部で17年のJリーグMVP小林悠(川崎F)の出身校である拓殖大の関係者らの姿があった。中でも専修大は高崎康嗣監督自らが視察に訪れていた。

 トライアルについて高崎監督は「いい企画だと思う」と評価する。そして「いろんな条件の中で、自分を発揮することがいい選手の条件」と見極めのポイントを明かしてくれた。「今あるコンディションで戦うのがサッカー選手の常」。“得意ポジションじゃない”“連携が上手く取れない”。こういったトライアルではすべての選手の希望を100%叶えることは難しいが、与えられたポジションでいかに自分を表現できるかどうか。関係者らはそういうところに目を光らせている。

 関東1都7県で開催される「高校生サッカー・大学合同トライアル-THE CHALLENGE- supported by 森永乳業」は折り返しを迎え、11日から後半戦に突入。11日と12日は東京都会場での開催を予定している。

(取材・文 児玉幸洋)
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