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アジア杯日本戦で衝撃バイシクルのカタール代表FW、疑われた“代表資格”をCASも認める

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日本戦で衝撃的なゴールを決めたカタール代表FWアルモエズ・アリ

 スポーツ仲裁裁判所(CAS)は今月、カタール代表2選手の代表資格に関し、UAEサッカー協会が申し立てていた控訴を棄却した。この問題は昨年1〜2月に開催されたアジアカップの大会期間中に浮上。同代表は決勝戦で日本代表と対戦したことから、国内でも話題となっていた。

 代表資格に嫌疑が向けられたのはFWアルモエズ・アリ(22、スーダン出身)とMFバッサム・アル・ラウィ(21、イラク出身)。準決勝でUAEがカタールに0-4で敗れた後、UAEサッカー協会は両選手が「18歳になった後、関係する協会の域内で少なくとも連続5年間にわたって暮らした選手」という帰化要件を満たしていないとして、アジアサッカー連盟(AFC)に抗議文を提出していた。

 日本戦の前日記者会見では現地メディアが多数訪れ、カタール代表のフェリックス・サンチェス監督に次々に質問をぶつけた。指揮官は「われわれは明日の試合だけにフォーカスしていて関与していない」と繰り返し述べ、問題への返答を避けていたが、現地メディアには両選手のパスポート写真が掲載されるなど報道も過熱を見せていた。

 もっともAFCは決勝戦当日、規律倫理委員会の審議で両選手の代表資格を認定。揃って日本戦でも先発すると、アリは豪快なバイシクルシュートで先制ゴールを挙げ、通算9ゴールで大会得点王に輝いていた。その後もUAE側は徹底抗戦の姿勢を示し続け、同年5月にはAFCに控訴。6月にはCASへの異議申し立てを行っていた。

 ところがCASは今年3月12日に当事者や法定代理人らへのヒアリングを行った結果、今月3日に両選手の代表資格をあらためて認める決定を行った。UAEによる訴えの中心はスーダンとカタールの二重国籍を持つアリの母親の位置付けだったが、CASはアリの産みの親がカタールで生まれた事実を認定した。

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