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[RYUKEI CUP U-16]関西の強豪・京都橘は甘さに気づく敗戦。MF上西は「コイツいたら安心やな」というボランチへ

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京都橘高の司令塔候補、MF上西剛史は「『コイツいたら安心やな』みたいなボランチに」

[8.10 RYUKEI CUP U-16 前橋育英高 5-0 京都橘高 RKUフットボールフィールドB]

 関西屈指の強豪、京都橘高(京都)の佐藤完樹コーチは「自分たちの甘さに気付いたんじゃないかと思います」。前橋育英高(群馬)との強豪対決は0-5で完敗。失点後もチャンスは作っていたものの、最後まで集中力を切らさない相手の前に意地の1点を奪うこともできなかった。

 京都橘は今月、「関西U-16~Groeien~」第1節で大阪桐蔭高(大阪)に4-2で快勝。司令塔候補のMF上西剛史や強力アタッカーMF丸山大輝、左利きの技巧派MF幕内実、パワフルなFW釣本盛太朗をはじめ、今後楽しみな選手も数多くいる。だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響による活動自粛期間が長く、ゲーム体力などはまだまだ。日本一という目標を実現させるためにはやるべきことが多くあることに気付かされる試合となった。

 この日は前橋育英のパススピード、質の高さに苦戦。普段ならばボールを奪えているようなシーンでもパスを通されて後手に回り、失点を重ねてしまった。バックラインからボールを繋ぎ、サイドを有効に使って攻めるというプランだったが、それも十分に発揮できないまま悔しい無得点。ボランチの上西は敗戦の責任を感じていた。

「自分のところでいっぱいボールを要求して、そこから展開したり、くさびのパスを入れて自分のところでリズムを作らないといけない試合だったのに作れなかった。まだ1テンポ遅かったです」

 すでにトップチームを経験している上西はリーダーとしても期待される選手だ。周囲へ強く指摘する部分は中学時代も課題だったこと。「高校で改善していきたいと思っていたけれど、自分のプレーが甘いので強く言えないというのがありました」。これから自分のプレーをレベルアップさせると同時に、キャプテンシーも高めて行く。

「どんな状況でも試合をコントロールできて、声でも引っ張っていけるし、プレーでも魅せていけるし、全てにおいて『コイツいたら安心やな』みたいなボランチになりたい」

 目標は日本一。「(京都橘は主に)土という環境だけれど、それが自分たちを強くしてくれる」(上西)。芝の上でサッカーができることは当たり前のことではない。周囲への感謝の気持ちを忘れず、甘えをなくして自分たちを貪欲に磨くこと。そして、2年後に必ず「0-5」から逆転する。

(取材・文 吉田太郎)

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