beacon

突破力示したFW松尾倫太郎、八千代の勝利のために活躍するだけでなく「自分が試合を決めたい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

突破力を示した八千代高FW松尾倫太郎。選手権では貪欲にゴールを狙う

 自分のゴールで壁を破る。八千代高FW松尾倫太郎は14日、「高校生サッカー・大学合同トライアル-THE CHALLENGE- supported by 森永乳業」千葉会場2日目のトライアルに参加。DFをねじ伏せるように前へ出るドリブル、球際での強さなど凄みのある動きを見せていた。

 だが、味方が低い位置から攻撃を組み立てる中、FWとの距離が開いてしまう。全体的にコンパクトさを欠いてしまい、前線の松尾にボールが入るシーンは減少。彼が前を向く回数もわずかだった。

「本来収めるとかそういうのじゃなくて、自分の長所はドリブルだと思っているので、ボールをもっと受けたかったです」と松尾。サイドのポジションであれば、より良さが出たかもしれないが、この日に関しては無得点だったことを含めて納得のいくパフォーマンスではなかったようだ。

 それでも、迫力のある仕掛けでインパクトを残したことは確かだ。千葉県選抜として関東トレセンリーグ出場歴を持ち、伝統校・八千代で下級生時からスタメン。名門大学への一般受験を考えているという松尾だが、今回はより多くの大学サッカー関係者やJクラブスカウトに存在を知ってもらう機会になった。

 ただし、松尾は突破するだけでは足りないと考えている。今後間違いなく必要となってくるのはゴールだ。昨年度の選手権千葉県予選は、準々決勝で2年連続全国準優勝の流通経済大柏高に敗戦。松尾らがチャンスを迎えながらも1点を奪うことができず、後半35分の失点によって0-1で敗れた。

 前評判の高かった昨年を含め、毎年のように全国を狙えるだけの力を有している八千代だが、インターハイ・選手権ともに12年度を最後に大舞台から遠ざかっている。今年も市立船橋高と流経大柏の名門2校を破らなければ全国に出場することはできない。

 松尾は「自分たちが劣っているなんて微塵も思っていないし、毎年勝つ力あるけれど、そこの一歩詰めれなくてそういう勝負で負けている。点決める選手がいなければ勝てないと痛感している」。だからこそ、「自分はもっと足振り抜きたいし、自分が試合を決めたいと思っています」と意気込んだ。

 松尾自身、どの試合でも突破は目立つが、この日のように決め切れない部分が課題となっている。「(今日に限らず、プレーを見た人には)結構活躍は目には残っていると思うんですけれども、点を取らないと結果には残らない。そこかなと」。活躍するだけで終わることはできない。選手権は自分が試合を決めて、伝統校・八千代を復活させる。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
高校生サッカー・大学合同トライアル-THE CHALLENGE-supported by 森永乳業

TOP