beacon

DF高橋輝主将「選手権しかない」。東海大福岡は新人戦の悔しさも全てぶつけて福岡制覇へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

東海大福岡高を闘争心で引っ張るCB高橋輝主将

[8.18 人工芝張り替え完成試合 岡山学芸館高 2-1 東海大福岡高 岡山学芸館高人工芝サッカー場]
 
「新人戦ベスト8で終わってしまって、インターハイに向けて頑張ってきたんですけれども、インターハイがなくなってしまって、最後結果を残せるのが選手権しかないので、例年に比べて自分たちの代は選手権に懸ける気持ちが強いと思います」

 東海大福岡高のCB高橋輝主将(3年)は選手権に懸ける思いを口にした。旧・東海大五高時代に選手権出場14回、インターハイ出場17回を誇る名門も、全国出場は12年度の選手権が最後。16年に変更した東海大福岡の名ではまだ全国大会に出場していない。

 今年は大型レフティー、FW小川真尋(3年)や高橋、10番MF山根優汰(3年)、キック精度高いMF工藤和真(3年)、ロングスローも武器のSB甲斐翔達(3年)、FW瀬川瑠樹(3年)と昨年からの公式戦経験者が多く、2年生にも期待のCB上本銀太、縦突破で違いを生み出すMF小濱弘貴らを擁し、本人たちも周囲からの期待を感じている。

 現在は東海大福岡の特長である「繋ぎながら崩す」に加え、小川、瀬川の強力2トップを活かした戦いにも挑戦。この日は立ち上がりに瀬川のゴールで先制し、小川や小濱のスピードを活かした攻撃などで2点目を狙った。だが、セカンドボールをなかなか拾えず、後半は期待の2トップの運動量が減って相手の守りを広げることができない。勝ち越しのチャンスを活かせず、セットプレーからの失点によって敗れてしまった。

 今年は小川が欠場した新人戦は準々決勝で飯塚高にPK戦で苦杯。巻き返しを誓ったインターハイ予選が中止となり、思いをぶつける舞台は選手権だけとなってしまった。その中で主将の高橋は「自分は頑張ってチームを引っ張ることしかできない。プレーと言うよりも、気持ちや、生活面で引っ張っていけたらと思っています」と背中でチームを牽引し、福岡制覇に導く考えだ。

 150人もの部員が所属するサッカー部は、日常から東海大福岡校内で模範にならなければいけないという考え。日常から隙をなくし、サッカーでの結果に繋げていく。昨年度選手権予選、今年の新人戦と絶対王者・東福岡高の連覇が止まったとは言え、やはりプレミアリーグに所属するライバルの陣容は強力。筑陽学園、九州国際大付高、飯塚など激戦区・福岡を勝ち抜くことは簡単ではない。それでも高橋は「やるべきことをやって、運動量や声で上回って圧倒したい」。福岡を勝ち抜くためにできる限りのことを尽くして選手権予選を迎える。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2020

TOP