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名門・藤枝東から直接J加入は赤星以来。CB稲葉楽「厳しい環境で努力」を決意して金沢へ

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来季のツエーゲン金沢加入が内定した藤枝東高DF稲葉楽

 ツエーゲン金沢は24日、藤枝東高DF稲葉楽(3年)の来季からの新加入が内定したと発表した。

 MF長谷部誠(フランクフルト)を筆頭に多くのプロ選手を輩出している藤枝東で、高校から直接Jリーグ加入は元・浦和のMF赤星貴文以来、16年ぶり。稲葉は「プロになったことを過信せず、謙虚に捉えて、我慢強く努力していきたい。今は一番下手な選手として金沢に入りますが、日々の練習で努力して一日でも早く試合に出るので、応援してください」とサポーターへメッセージを送った。

 187cmの高身長と正確な左足キックが持ち味の稲葉は中学時代、セレッソ大阪U-15に所属。1か月で1cm以上も身長が伸びる成長期に差し掛かり、思うようにプレー出来ない時期が続いた。3年生になってからは副キャプテンを務め、スタメンで出場する機会も増えたが、2度の怪我によって半年近くプレーできなかったため、U-18チームへの昇格は果たせず。文武両道と繋ぐサッカーに魅力を感じ、静岡の名門校への進学を決意した。

 藤枝東入学当初は、まだひ弱で競り合いにも強くなかったが、「身長には自信があったので、競り合いはいずれ自分の武器になると思っていた」ため、上級生のパワフルなFWにお願いし、自主練で競り合いの特訓を繰り返した。

 高校に入ってからも身長は7cm以上伸び、成長は今でも続いている。ルーキーイヤーから出場機会を掴みながらも不動の存在とは言い難かったが、「『成長するのに時間がかかるタイプ』と言われていたので、耐えてコツコツとやっていくしかないと思っていた」。身体的な成長が落ち着いた昨秋以降は、空中戦で「負ける気がしない」と胸を張るまでの強さになり、持ち味の左足キックにも磨きがかかった。

 高校生活最後の年を迎えた今年はプロ入りへの勝負の年と位置付けたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、プロのスカウトへの十分なアピールができなかった。トレーニングも個人での自主トレが続き、「毎日、同じことの繰り返しで苦しかった」が、上のステージでプレーするために必要な物は何かを考え、インナーマッスルと下半身の筋肉強化に励んだ。また、入学当初から小林公平監督に薦められてきたステップワークの強化に取り組んだ成果が表れ、活動再開後は印象的なプレーを披露。早くから将来性の高さを見抜いていた金沢を含め、J2の2チームから正式オファーが届いた。

 コロナの影響で練習参加ができない状況での決断を迫られることになったが、「ツエーゲンは若い選手が試合に出ているクラブ。毎日のトレーニングが厳しいとも知った。藤枝東に決めた理由も厳しい環境だと成長できると感じたから。原点に帰ってもう一度厳しい環境で努力しようと思った」と金沢入りを決断。いずれもC大阪U-15時代の先輩で、現在金沢に在籍するDF石尾崚雅(20)、MF田路耀介(19)からのアドバイスや、彼らの大きく成長した姿も決め手になったという。

「まだまだ競り合いに強くなれると思うし、キックも安定感がない時がある。自分は伸びしろしかないなと思う」と口にする通り、成長の余白は十分ある。これまでのサッカー人生で身につけた忍耐力とコツコツ努力する才能を発揮し、金沢から世界へと羽ばたくつもりだ。

(取材・文 森田将義)
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