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[MOM3200]広島ユースMF竹内崇人(3年)_主将が開幕戦で「有言実行」のハット!

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サンフレッチェ広島ユースのキャプテン、MF竹内崇人が開幕戦でハットトリック

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.5 スーパープリンスリーグ中国第1節 広島ユース 5-0 玉野光南高 吉田サッカー公園]

 今年初の公式戦で、素晴らしいパフォーマンスを披露した。「小学校と中学校ではフォワードをやっていましたが、高校に入ってボランチになったので、あまり得点が取れていなかった。今年は得点とアシストを多くすることが目標」と語るサンフレッチェ広島ユースのキャプテン、MF竹内崇人(3年)が『有言実行』のハットトリック。5-0の勝利に大きく貢献した。
 
 前半36分の先制点は、ゴール近くで浮き球のパスを意図的にバウンドさせる技ありのプレーから生まれた。「相手が寄せて来ているのは分かっていて、自分が触ると思っていたと思います。ワンバウンドさせて、相手とうまく入れ替わることができた」と振り返った通り、バウンドしたボールは相手DFの頭上を越えて背後のスペースへ。その後に寄せられたものの、鋭く左足を振り抜いて蹴り込んだ。
 
 圧巻だったのは後半2分の自身2点目だ。ゴールから約45mの位置でパスを受けた次の瞬間、「前半からゴールキーパーが前に出ていたので、意識していました。前を向いた瞬間にゴールが空いていたので、思い切って蹴った」という的確な判断から、右足でロングシュート。打った瞬間に玉野光南ベンチからも驚きの声が上がった一撃は、正確にゴールマウスを捉えて3-0とリードを広げた。

 後半42分のチーム4点目、ハットトリックを達成したゴールは、カウンターの場面でボランチの位置から前線のスペースに走り込み、エリア内でパスを受けて冷静に決めた。「あの状況で追い越していくのが自分の持ち味」と語るように、ボランチの一角ながらプレーエリアは神出鬼没。得点シーンのようにゴール前だけでなく、サイドアタッカーのようにサイドの深い位置にも飛び出してパスを受け、得点の機会をうかがった。

「去年は守備を意識していましたが、今年はプラスして攻撃で、得点が取れてアシストもできるように。サイドバックの裏に出るボランチは、あまりいないと思いますが、そういうプレーが自分の持ち味になっている」と語る。高田哲也監督も「いまボランチはゲームを作らなければいけないし、得点も取らなければいけない、飛び出しもしなければいけない。最後はバテましたが、そこはできていたと思う」と一定の評価を下した。
 
 新型コロナウイルスの影響で、2年ぶりのファイナル優勝を目指していたプレミアリーグ、さらにJユースカップも中止に。今年度の日本一を争う大会は12月末の日本クラブユース選手権(U-18)だけとなり、「プレミアリーグをやりたかったので悔しかったですが、チーム全体でモチベーションを保ってきた」と振り返る。それでも「やっと公式戦ができるので、ここから積み上げていって、クラブユースで日本一になりたい」ときっぱり。プリンスリーグ中国の10チームとの1回戦総当たりのリーグ戦を、日本一への大きなステップにする決意を新たにしていた。

(取材・文 石倉利英) 
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