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森保Jの10月オランダ遠征、欧州組の若手含む「ラージグループ」招集へ

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オンライン取材に応じた森保一監督

 日本代表森保一監督は15日、10月に予定しているオランダ遠征で、25〜30人をめどとしたラージグループのメンバー選考を行う方針を明かした。日本国内の入国制限の影響で国内組の招集が難しくなっている中、欧州でプレーする若い世代を多く組み込んでいく構えだ。

 新型コロナウイルスの世界的流行を受け、今年に入って一度も活動ができていなかった日本代表だが、ようやく10月に活動再開が決定。感染拡大状況が深刻でなく、入国制限が行われていないオランダでミニキャンプを実施する予定となった。現地では9日にカメルーン、13日にコートジボワールとの国際親善試合を実施し、コンディションの把握やチームコンセプトの熟成を図る。

 森保監督は15日、オンラインでの囲み取材に出席。選手選考について「複数の選択肢がある」と説明した。そこでは「国内海外問わず、現在のスカウティングの中で選考を話し合って決めていく」という通常どおりのパターンだけでなく「海外組だけのパターンも考えて最終選考したい」とし、欧州組中心のメンバー編成を示唆した。

 国内組の招集に向けて障壁となるのは、日本国内で実施されている入国制限だ。帰国後14日間はPCR検査で陰性であっても自宅待機が要請されるため、代表活動期間を含めると「チームを空ける期間が1か月続く」(森保監督)ことが懸念されている。今季は国際AマッチウィークにもJ1リーグ戦が組まれているため、代表レベルの選手が抜ける影響はとりわけ大きい。

 一方、そうした中でも森保監督は通常23人程度の招集人数を25〜30人に拡大する見通しだ。「東京五輪世代の選手を呼ばせてもらって、少しラージグループ、A代表に将来的につながっていく選手も招集させてもらえたらということで話をさせてもらっている」と述べた指揮官は、次のように大規模招集のメリットを語った。

「経験が浅い選手に関しては、A代表というレベルの高い選手たちの中に入って活動するだけでもオンザピッチ、オフザピッチで学びになることが多いし、試合で使ってあげられるかはわからないが、一緒に練習して一緒に釜の飯を食べることで成長につながる経験になる。この活動で全ての選手にいい刺激になると思う。練習でもお互いのことを感じられるトレーニングができると思うので工夫しながらやっていきたい」。

 A代表の活動は国内組を中心に臨んだ昨年12月のEAFF E-1選手権以来10か月ぶり。欧州組をフルに組み込める活動は昨年11月のカタールW杯アジア2次予選以来となる。森保監督は久々の代表合宿に向けて「長くチームとして活動できていなかったので、もう一度チームとして活動することでコンセプトの意思疎通を図ったり、スタッフの立場からすると選手のコンディションをより正確に把握する活動にしたい」と意気込んだ。

(取材・文 竹内達也)
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