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昨夏青森山田倒して全国8強の北越。台頭した3年生中心に我慢強く戦い、松本U-18を1-0撃破

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北越高が今季初戦を制した

[9.13 プリンスリーグ北信越第2節 北越高 1-0 松本U-18 北越高G] 

 13日、高円宮杯JFA U-18サッカープリンスリーグ2020 北信越グループAで北越高(新潟)と松本山雅FC U-18(長野)が対戦。北越がFW安藤颯士(3年)の決勝点によって、1-0で勝った。

 北越は昨夏のインターハイ3回戦で青森山田高の冬夏連覇の夢を阻止。初のベスト8へ進出した。いずれもインターハイ優秀選手の注目GK平山颯太(3年)と新主将でもあるMF加藤雅久(3年)の2人、新エースの安藤、CB下間蔵之介(3年)、MF三島旭陽(3年)を残す今年のチームの目標は昨年超えだ。

 主将の加藤は「山田戦の勝利は自信にはなったんですけれども、そこで去年は過信にも少しなった部分もあったと思います」と全国にインパクトを与えた勝利について振り返る。インターハイ後、プリンスリーグ北信越で結果が出ず、選手権予選は前半の4失点で帝京長岡高に0-4敗戦。悔しい終わり方だっただけに、切り替えて「今年はチャレンジャーとして、頑張ろう」(加藤)と再スタートを切っている。

 新型コロナウイルスの影響で、この試合が北越にとってようやく今季初の公式戦。その初戦で、荒瀬陽介監督も「相手が1試合していて、ウチは初めてだったので難しいと思ったんですけれども、良く最後まで切らさずに頑張ってくれたなと思いました」と評価する戦いを見せて白星を勝ち取った。

 対戦した松本U-18は今年、プリンスリーグ北信越へ昇格したチーム。トップチームに2種登録されている186cmの大型GK神田渉馬(3年)や実力派のMF稲福卓主将(3年)らを擁する世代だ。

 未だ全国未勝利で、これからのチームであることは確かだが、「最終的にはJである以上、プレミアに行かないといけない。トレーニングもそうだし、色々な日常を変えていかないと、その景色は見られない訳だから」と語る西ヶ谷隆之監督(元水戸、相模原トップチーム監督)の下、一つ一つ積み上げながら力をつけてきている。その松本U-18はこの試合でも多くの時間帯でボールを握り、相手を押し込み、ゴール前のシーンを作り出していた。

 だが、雷の影響によって45分遅れでスタートした試合は、北越がファーストチャンスをモノにする。前半15分、左WB長澤輝(3年)のFKのこぼれ球を安藤が右足ダイレクトで叩いて先制ゴール。エースの一撃でリードを奪った。

 松本U-18は開幕節に続くセットプレーからの失点。西ヶ谷監督は「(先発7人が下級生と)若いチームなのでゲームの入りとか、自分たちのペースに持っていくまでにどうしても時間がかかってしまう。相手を見ながらということも意識しているからこそ、受けて立っちゃうところも多少あるかなと思いますけれども、まだまだ隙という部分があります。(失点もまだ) 個人個人のアラート感をチーム全体で雰囲気として出せないので」。学びの失点。ただし、先行されてからとなってしまったものの、ギアの上がった松本U-18が反撃する。

 この試合を通して仕掛けの姿勢と馬力のある突破が光っていたFW近藤広琉(1年)のドリブルや、神田を起点とした速攻、また相手3バックの外側のスペースを上手く活用した攻撃などで北越ゴールへ迫る。

 一方の北越も加藤やMF五十嵐暉(2年)らがセカンドボールを回収。そして、右WB下間蓮之介(3年)の突破などからチャンスを作り返していた。だが、後半は松本U-18が押し込み続ける内容に。前線でFW田中想来(1年)がよくボールを収め、稲福の素晴らしい展開、右サイドへ投入されたDF花塚尚生(3年)と左へ移った近藤の突破などから厚みのある攻撃を繰り出した。

 2分、8分と花塚が右サイドを突破。北越もカウンターから三島や安藤が決定機を迎えるが、松本U-18GK神田に1対1をストップされるなど2点目を奪うことができない。松本U-18も21分に右サイドを抜け出した花塚が右足を振り抜くが、今度は北越GK平山が好反応で止めて見せる。松本U-18は直後にも稲福のパスから近藤が左足を振り抜くが、平山の守備範囲。時折激しい雨が降る中での攻防戦は神田、平山の両GKも実力を発揮し、目の離せない展開となった。

 北越は期待の1年生FW小林謙心がパワーのあるシュートを撃ち込んでいたほか、交代出場FW相田浩志(3年)の奪い返しから安藤がビッグチャンスを迎えるなど追加点を狙う。松本U-18はここで失点しなかったものの、北越ゴールをこじ開ける強さと技術を発揮することができない。北越・荒瀬監督が「今までほとんど(メンバーに)関わっていなかった子たちですけれども、3年生になって急激に伸びた子もいる」と評したDF真貝隼輝(3年)やDF星野瑳助(3年)、下間蓮が奮闘。3バックの中央で強さを見せていた下間蔵や交代出場組含めて3年生守備陣がゴール前で良く粘り、身体を張っていた。

 そして1-0のまま試合終了。白星を掴み取った。試合終盤に負傷交代した加藤は「粘り強い守備というのはウチのチームの強みでもあるので、最後まで身体を張るというのは練習から徹底してできている。(この試合を)楽しみにしていた部分があったので、そこで今年できていない分の力を一気に出せたと思います」と微笑んだ。

 待ちに待った初戦を制した北越の今年の大目標は選手権での躍進だ。荒瀬監督は「プリンスも選手権まで3試合しかない。この数少ない公式戦の中で、公式戦でしか感じられないような厳しさ、最後の粘り強さなど、そういうギリギリの戦いというか、激しいところを残り3試合でやって、選手権を迎えられればなと思っています」と語った。気持ちの込もった今季初戦で勝利。今年は冬に輝けるように、より力をつけて選手権予選を迎える。

(取材・文 吉田太郎)
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