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FW内藤2戦連発も、前半に退場者出したU-16日本代表は静岡ユースに敗れて最下位に

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後半24分、U-16日本代表はFW内藤大和(甲府U-18)がGKの股間を抜くシュートを決めて1点差に迫る

[9.22 SBSカップドリームユース3位決定戦 U-16日本代表1-2 静岡ユース 草薙陸]

「2020SBSカップドリームユースサッカー」(静岡)は22日、3位決定戦を行い、U-16日本代表は2歳年上の静岡ユース(静岡県高校選抜)に1-2で敗戦。2戦2敗の最下位で大会を終えた。

 U-16日本代表は1-3で敗れた清水ユース戦から先発11人をチェンジ。4-4-2システムのGKは森脇真一(磐田U-18)で、4バックは右SB齋藤晴(JFAアカデミー福島U18)、CB池谷銀姿郎(横浜FCユース)、CB田代紘(神戸U-18)、左SB植田悠太(京都U-18)で構成。中盤は坂井駿也(鳥栖U-18)と大迫塁(神村学園高)のダブルボランチで右MF楢原慶輝(鳥栖U-18)、左MF山崎太新(横浜FCユース)、2トップは高橋隆大(静岡学園高)と内藤大和(甲府U-18)がコンビを組んだ。

 U-16日本代表の森山佳郎監督は「(重要なのは)序盤って分かっていて、序盤にやられるからダメなんですけれども……」と首を振る。序盤、相手に飲み込まれた清水ユース戦の反省を活かして戦いたかったU-16日本代表だが、この試合も序盤に失点してしまった。

 前半3分、静岡ユースが先制点を奪う。MF柴康大(常葉大橘高)の浮き球パスで左MF熊取谷一星(浜松開誠館高)が背後を取ると、U-16日本代表SB齋藤がファウル。このPKを熊取谷が自ら右足で決めて1-0とした。

 先制されたU-16日本代表だが、坂井と大迫を軸にテンポ速くボールを動かし、リズムを取り戻していく。そして、内藤のターンからの右足シュートや高橋のドリブルシュートなどを交えて反撃。11分には坂井のスルーパスで楢原が抜け出す。GKと1対1を迎えたが、右足シュートは静岡ユースのGK西川幸之介(藤枝東高)がストップ。同点機を逃すと、20分にアクシデントが起きてしまう。

 スルーパスで抜け出した静岡ユースFW市川舜基(東海大静岡翔洋高)を池谷がファウルで止めてしまい、決定機阻止でレッドカード。これで数的不利を強いられてしまった。残り60分間を10人で戦うことになったU-16日本代表は、すぐに戦い方を確認。坂井をCB、高橋を中盤に下げて試合を再開した。

 静岡ユースはCB関根大輝(静岡学園高)やMF宇山翔太(清水桜が丘高)、MF長山光(沼津U18)が中心となって後方から1タッチを交えて正確に攻撃を組み立てる。10人のU-16日本代表にとっては、よりボールが奪えない状況に。引いてカウンターを狙う戦いとなる中、なかなか攻め切ることはできなかったが、坂井らDF陣が良く凌いで0-1で前半を折り返した。

 10人での戦いは「国際大会でありえる」(森山監督)こと。ハーフタイムに選手たちは数的不利を埋めるために、普段よりも1.2倍走ることを確認した。前半終了間際に山崎をMF梶浦勇輝(FC東京U-18)に代えたU-16日本代表は、後半開始から田代をCB杉田隼(横浜FCユース)へチェンジ。だが、後半から左SB田邉秀斗(静岡学園高、川崎F内定)とCB稲葉楽(藤枝東高、金沢内定)を投入した静岡ユースに突き放されてしまう。

 3分、静岡ユースは左サイドからオーバーラップした田邉が絶妙なクロスボール。これを柴が巧みなヘディングシュートで決めて2-0とした。U-16日本代表は再び開始直後に失点。切り替えて反撃したU-16日本代表は15分、左CKのこぼれ球を大迫が左足ダイレクトで狙うが、わずかに枠の外へ外れてしまう。

 その直後、植田と高橋に代えて、左SB溝口修平(鹿島ユース)とMF北野颯太(C大阪U-18)を同時投入。そして、22分には森脇と大迫をGK齋藤朝陽(FC東京U-15深川)とMF桒原陸人(G大阪ユース)へ入れ替えた。2点差のまま試合が進み、重苦しい雰囲気になりかけていたU-16日本代表だが、24分のゴールで息を吹き返す。

 交代出場の北野が右サイドからドリブルで仕掛けると、DFと競りながら強引に前へ出てスルーパス。タイミング良く抜け出した内藤が、シュート直前に狙いを変えてGKの股間を抜く右足シュートを決めた。内藤の2試合連続ゴールで勢いづいたU-16日本代表はさらに27分、内藤が相手CBからインターセプトしてチャンス。そして29分には、齋藤と楢原に代えて右SB石川晴大(清水ユース)とFW南野遥海(G大阪ユース)をピッチへ送り出す。

 左サイドの北野と溝口が好連係からゴール前のシーンを作り出すなど反撃。各選手が運動量多く戦うU-16日本代表が流れを引き寄せていた。だが、セットプレーやクロスなどでゴールを目指し続けたものの、静岡ユースの稲葉や田邉らに弾き返されてしまう。増田裕監督が「先制点を取ろうといくことで前線から守備ができた。(また、)中盤の選手が良くとったかなと思います。速い攻撃ができた。(ハーフタイムに追加点を求めて)後半すぐ取れたので、言ったことができたところは良かった」と評した静岡ユースが2-1で勝利。U-16日本代表は2戦2敗で大会を終えた。

 U-16日本代表の森山監督は「(前半)1-0なのでラスト15分、20分まで(そのスコアで)行ければ良かったけれど、後半にまた失点してしまったのでスクランブルみたいになってしまった」。高校1年生が中心のU-16日本代表は所属チームでレギュラーを勝ち取ることができていない選手も多い。今大会は2試合続けて序盤に失点するなど、経験の浅さも課題となる結果に。それだけに、森山監督は選手たちに各チームで出場機会を勝ち取ることを求めていた。

 内藤は「全員が自チームでレギュラーを取れれば相手2個上でしたけれども勝てたと思うので、全員がレギュラーで次のキャンプに集まれるように、個人個人が頑張っていければ良いと思っています」と語り、坂井は「一人ひとりが高い意識を持ってここでできないこと、できなかったことをチームに戻って、誰よりも上手くなるという意識を持つことによって、意識があるだけで成長できると思うので、自チームに戻って意識高く持ってアジア最終予選に準備していきたい」と誓った。

 当初11月25日開幕予定だったAFC U-16選手権(U-17ワールドカップアジア最終予選)は新型コロナウイルスの影響で来年初旬へ延期。大会までの準備期間が増えたことを前向きに捉え、各選手がチームで成長してU-16日本代表を強くする。

(取材・文 吉田太郎)

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