beacon

[MOM3217]佐賀東MF吉田陣平(2年)_ドリブルできるボランチが存在感。成長した部分示して先制弾も

このエントリーをはてなブックマークに追加

佐賀東高の2年生MF吉田陣平は得意のドリブルを駆使して存在感

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.20 九州・山口BL U-18 長崎日大高 1-2 佐賀東高 宮崎日大高第2G Bコート] 

 ボランチへコンバートされてまだ1か月ほど。だが、ドリブルもできる小柄なボランチは大いに存在感を放ち、ゴールも決めた。

 佐賀東高の2年生MF吉田陣平は、強みである「絶対に失わないところ」を表現。相手から上手くボールを隠すようにドリブルし、スペースへ持ち上がる。そして、正確なキックでサイドへ展開。前半35分には中央から右ハイサイドへパスを通すと、右MF高瀬翔(3年)のクロスに走り込み、右足ダイレクトボレーでゴールを破った。

「結構前までだったら出してそこで満足してたんですけれども、今は出して次のプレーまで行けて、ゴールまで行けたんで良かった」という会心のプレーだった。蒲原晶昭監督は「キュンキュンと速いでしょう。剥がしますし、色々できるんですよ。あれはどこのチームいってもある程度やれますよ」と高評価。後半もMF大島僚太(川崎F)のように中央から運ぶことのできる強みを発揮していたMFは、今後が楽しみな存在だ。

 プロ志望の吉田は、今年1月に3週間のフランスサッカー留学。帰国直後だった2月の九州高校新人大会ではいきなり飯塚高戦で決勝点を決める活躍を見せた。当時はアタッカーを務め、ドリブル、シュートにチャレンジ。本人はゴールに近いポジションでのプレーを得意とするが、「ボールを受ける回数とか結構多いのでやっていて楽しい」「後ろから行くのも面白い」というように、よりボールに触ることができるボランチにも楽しさを見出しているようだ。

 また、この半年で「ハードワークとか全然成長できたし、その分、後ろから前に攻撃できるようになった」と分析。走れるようになったことで自分の強みである技術の高さをより表現できるようになっている。「絶対にプロになりたい」というMFは課題だというメンタル面やフィジカル面などを強化し、毎試合コンスタントに活躍して将来を切り開くつもりだ。

 そのためにも重要な選手権。「チームが勝てば見られる回数も増えるので、チームに貢献できる選手に」という吉田が、その巧さや成長した部分で佐賀東に一つでも多くの白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2020

TOP