beacon
TOP > NEWS > 記事詳細

2年生の大型FWがスーパープリンス関西5発。中体連出身、一般入部の三田学園FW長野壮「ゴールしか狙っていない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半21分、三田学園高FW長野壮がDFをかわして一気に前進

[9.26 スーパープリンスリーグ関西 三田学園高 1-1 大阪産大附高 J-GREEN堺 天然芝]

 注目度上昇中の2年生ストライカーにとって、スーパープリンスリーグ関西最終節は納得の行く内容・結果ではなかった。だが、「今日はあんまり自分の良さを出せずに終わってしまったんですけれども、何回かは自分の特長を出せたと思います」と振り返ったように、エンジンの大きさを印象づけるようなシーンも。三田学園高(兵庫)FW長野壮(2年)は抜群のスピードに加え、常にゴールを目指す姿勢も魅力の“大器”だ

 この日の前半、三田学園は攻撃が単調に。ビルドアップが相手に狙われ、途中からは背後を狙う回数を増やしたが、一発狙いの攻撃は対応されてしまう。長野の最大の魅力である抜け出しから前を向くような場面はほぼなかった。

 加えて、「来たボールを胸トラしろと言われていたんですけれども、収められなかったので課題です」と振り返ったように、前線で起点になることもできなかった。だが、後半はスケールの大きさを垣間見せる。三田学園が配球を変えたこともあって、長野がスプリントする回数が増加。1度、2度とDFを振り切ってもおかしくないような状況を作り出した。

 そして、後半21分にビッグプレー。左サイド、ハーフウェーライン付近のセカンドボールに鋭く反応すると、相手のタックルを大きな跳躍でかわして独走する。「自分の思い描いた通りの突破だった」という長野は一気にPAへ侵入。ここでカバーした相手SBと交錯して転倒したが、いち早く起き上がると、縦への動きでGKをかわしてラストパスを入れる。これは味方に合わず、ゴールには繋がらなかったものの、自身のストロングポイントを見せつけた。

 長野は地元の中体連・舞子中出身。中学時代の実績は「最後の神戸市大会で3位になったくらいです」という。「強豪校でやりたいと思っていて、勉強もできる三田学園に入りました」。同級生の誘いもあって一般受験で三田学園へ進学したFWはスピードや抜け出しでアピール。チャンスを勝ち取ると、昨年6月のプリンスリーグ関西・近江高戦で2ゴールを叩き出し、U-16兵庫県選抜にも選ばれた。

 昨年はまだ上級生への遠慮があり、県選抜で怪我も。満足の行く1年ではなかったが、今年は「今はゴールしか狙っていないので、ゴール量産できるようなFWになりたいです」。明らかに意識が変わった今年、スーパープリンスリーグ関西では神戸U-18と大阪桐蔭高からいずれも2ゴールを奪うなど計5ゴールを叩き出している。

 才能を見出した福原幸明監督は、「面白いですね。速い。性格もマジメで明るいですよ。FW向きというか、そんなに落ち込むこともないし、強気なところもある。ここ何試合かは自信満々で行っています」と微笑。現在はフィジカル面の向上と、できる動きを増やすことを求めている。

 この日はボールに絡む回数が少なく、器用さもまだまだかもしれないが、181cmの高さとスピードはやはり魅力。加えて、賢く、考えながら課題を改善しようとする姿勢もある。

「(自分は)伸びると思いますけれど、努力したいと思います。スピードもそうですけれども、背後の抜け出しが僕のストロングポイントなんで、プルアウェイして動いたりとか、ちょっと引いて裏抜けしたりとか、もっと磨いていきたいです。タイプはあんまちゃうんですけれども、ヴィッセル神戸の古橋亨梧選手のスピードを見ていて、スイッチの入り方とかあそこを見習っていきたいと思っています」。スーパープリンスリーグ関西で飛躍へのきっかけを掴んだ2年生は選手権での活躍を誓う。

「今の将来の夢は選手権で全国優勝しか無いです。このプリンスリーグで自分が通用しなかったことや通用したこととか選手権で全部出して優勝したいです」。選手権初出場を狙う三田学園の“大器”。長野壮が自分のゴールでチームの歴史を塗り替える。
 
(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2020
●高円宮杯プレミア&プリンスリーグ2020特集ページ

TOP