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兄とは違う”ニュルニュル”系のMF永澤が同点弾演出。1年生躍動の神戸U-18がG大阪ユースに逆転勝ち

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ヴィッセル神戸U-18はMF永澤海風がよくボールに絡み、逆転勝ちに貢献

[10.4 スーパープリンスリーグ関西Bグループ第7節 G大阪ユース 1-2 神戸U-18 万博OFAフットボールセンターB] 

 4日、高円宮杯 JFA U‐18 サッカースーパープリンスリーグ2020 関西は、Bグループの第7節を行い、ガンバ大阪ユース(大阪)とヴィッセル神戸U-18(兵庫)が対戦。前後半に1点ずつ奪った神戸が2-1で逆転勝ちした。

 今年の神戸U-18はスタメンの半数近くを1年生が占めるフレッシュさが売りだ。野田知監督が「現状のベストメンバー」と評する通り、経験を積ませるのが目的ではなく、実力で掴み取ったスタメンの座。ゲームキャプテンを務めるDF藤本颯真(3年)も「1年生は頼りがいがある。僕らが1年生の時と比べたらノビノビとプレーしているし、実力もある。助けられている部分は多い」と信頼を口にする。

 順位決定戦に進むには勝つしかなかったこの日の試合でも、彼らの堂々としたプレーが印象的だった。序盤は慌てる場面が目立ち、前半6分には、右サイドを突かれて、G大阪のFW坂本一彩(2年)の先制点を許したが、失点後は冷静さを取り戻し、最終ラインから丁寧なビルドアップを展開。25分には、中盤でボールを奪ったMF佐々木貴哉(3年)のパスから、FW冨永虹七(1年)がシュート。最終ラインではDF田代紘(1年)、安達秀都(1年)が持ち味を発揮する中、野田監督が高い評価を与えたのはシャドーの位置に入ったMF永澤海風(1年)だ。

 今節は、攻撃の核である10番のMF佐伯清之助(3年)が不在での一戦。攻撃での不安を残す中、指揮官が「永澤がよくボールに絡んで良い働きをしてくれた。良い所に顔を出せていたと思う。目立ったプレーはそんなになかったけど、地味ながらも背後に出たり、スペースに流れたり相手にとって嫌な動きが出来ていた。中盤でもボールを失わなかったし、1年生だけど十分やれている」と口にする働きで攻撃に流れを引き寄せる。

 最大の見せ場は、前半終了間際の45+1分だ。田代からのパスを右中間で受けた永澤は素早いターンで前を向き、ドリブルで前進。相手の視線を引き寄せたタイミングで、PA右へと走り込んだMF五味郁登(3年)へとパスを出し、最後は中央のMF押富大輝(3年)が押し込んだ。

 「前半のうちに追いつけたのが大きかった」と藤本が口にする一撃で勢いに乗るかと思われたが、後半はDF野中陸(2年)と脇山陽登(2年)が積極的なオーバーラップを繰り返すG大阪に押し込まれた。8分には連続攻撃によって左を崩されるなど息を飲むような場面が続いたが、ゴール前の局面をしっかり凌いで失点を回避。35分には押富のパスからPA左を抜け出した佐々木が勝ち越しゴールを奪い、神戸が逆転勝利をおさめた。

 野田監督がこの試合のマン・オブ・ザ・マッチとして挙げた永澤は、6歳上の兄・竜亮(現・アルビレックス新潟シンガポール)も神戸U-18の出身だ。兄弟そろってドリブルが光る選手だが、「兄貴はキレでサイドをキュキュっと行く感じだけど、弟はニュルニュルと相手をかわすタイプ」(野田監督)とキャラクターは少し違う。

 切れ味鋭いドリブルでゴールに迫った兄とは違い、弟はドリブルとパスを上手く使い分けるトップ下のタイプだ。スーパープリンスリーグ関西の初戦はミスが目立ったが、第2節以降は「チームプレーを意識し過ぎてゴールへの意識が抜けていたので、もっと前でプレーしようと意識した。最近は自分に自信を持ってプレーできている」と自らの意識を変えた。目標であるトップチームのイニエスタに近づくため、今後は更にピッチでの存在感は増していくはずだ。

 開幕から3試合は白星から見放されたが、前節の阪南大高(大阪)以降は「下からの突き上げがあるのは良いことで、3年生がやらなければいけないという気持ちが生まれている」と藤本が話す通り、永澤を筆頭とした1年生の躍動が相乗効果を生み、チームの調子は上を向いている。延期となった第4節の大阪産大附高(大阪)で勝てば、Bグループの2位となり、順位決定戦へと進める。下級生と上級生の力が融合した今の神戸U-18なら、プレミア勢としての意地を見せてくれるはずだ。

(取材・文 森田将義)
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