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[MOM3221]青森山田MF安斎颯馬(3年)_ 同門対決の優勝決定戦でもゴール、全勝チームを引っ張る東北の得点王

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青森山田高MF安斎颯馬は優勝決定戦でも先制点を決め、6戦連発

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.4 スーパープリンスリーグ東北決勝 青森山田高 2-0 青森山田高セカンド 青森山田高G]

 ネットを揺らしたのは、また、安斎だった。青森山田高の1st、2ndによる同門対決となったスーパープリンスリーグ東北の優勝決定戦が4日に行われ、1stチームが2-0で勝利を収めた。

 先制点を奪ったのは、シャドーストライカーの安斎颯馬(3年)だった。前半21分、ワントップの名須川真光(2年)に縦パスが入ると、すぐ後ろへサポートに入ったボランチの松木玖生(2年)に呼応して前に出たのが安斎だった。

 松木は、自分でシュートを打とうと狙っていたが、名須川からの落としがやや足下に入ったため、安斎とのワンツーを画策。安斎も同じイメージを持ち、リターンパスを狙った。このパスは相手に引っかかったが、安斎はすぐさまこぼれ球に反応すると、ニアサイドを強襲。雨でGKのブロックを滑り抜けたボールがネットを揺らし、先制点となった。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、青森山田の1stチームは、本来参加するはずだったプレミアリーグEASTに参加できず、2組に分かれたスーパープリンス東北を戦ったが、グループAで5戦全勝。安斎は、リーグ5試合と優勝決定戦を含めた、これまでの公式戦6試合すべてでゴールを挙げ、得点王に輝いた。何より、優勝決定戦の先制点は、価値があった。前半は2ndチームに押され気味の展開だっただけに、先制点を奪えていなければ、アップセットを起こされる危険性は十分にあったと言える。

 安斎は「試合前から、本当に先取点が大事だという話をしていました。もしも取られたら、本当に勢いに乗せてしまう。自分たちが取れば(内容面で想定外に押し込まれても)安心できるというのもあって、前半は苦しい時間帯も多かったですけど、まずは1本振ってみようと思って、入ったので良かったです」と同門対決の難しさを意識した上で、先制点が持つ重みをよく理解していた。

 青森山田と言えば、昨季、プレミアリーグチャンピオンシップを制し、全国高校選手権でも準優勝と全国レベルで大躍進を見せたチームだ。その中で下級生ながら活躍していたDF藤原優大(3年、浦和内定)、松木は、当然のように大きな注目を集めている。安斎にしてみれば、少し羨ましいところもあるはずだ。

 なにしろ、実力的には、安斎も同じように活躍できる可能性はあったからだ。昨季のプレミアリーグでは、首位を快走しながら、途中で足踏みをするようになったが、終盤に復調。その際、黒田剛監督は「安斎が帰ってきてから点を取られなくなり、勝てるようになった」と話していた。

 攻守に活動量が多く、フィニッシュワークに積極的に絡むプレーが特徴の安斎は、昨季もシーズン序盤から先発で出場していた。しかし、空中戦の着地で右手首を痛めてしまい、戦線離脱。インターハイには出場したが、その後に左足の第五中足骨を骨折。シーズン終盤に復帰したが、復帰を急いだため選手権で再度痛めるなど最高のパフォーマンスを発揮できる状態には持っていけなかった。安斎は「(選手権で自分も活躍できたはずという)そういう気持ちはありましたけど、ケガも含めて、自分の力量不足。今年、その分を取り返したいと思っています」と力強く語った。

 24日には高校選手権の青森県予選の初戦を迎える。青森山田は今季、非公式戦も含めて全勝中だという。そのチームの得点源として活躍する安斎は「前線から走って守備で貢献して、その中で点を取ってチームを勝たせたい。自分が一番目立ったという試合をしたいと思っています」とさらなる活躍を狙っている。もう一度、選手権の全国大会にたどり着き、今度は「こんな良い選手もいたのか!」とうならせるプレーを見せるべく、最も大きなアピールの手段となるゴールの決定力を高めていく。

(取材・文 平野貴也)
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