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「心の底からうれしい」2020年初の代表活動に吉田麻也「1秒1秒を惜しみなく」

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練習で笑顔を見せるDF吉田麻也

 9日にカメルーン、13日にコートジボワールと国際親善試合を行う日本代表がオランダのユトレヒトに集合し、約10か月ぶりとなる代表活動をスタートさせた。現地時間5日午後に予定されている初練習の前にキャプテンのDF吉田麻也(サンプドリア)ら4選手がオンラインで取材対応。吉田は「みんなが待ちに待った代表戦だと思うし、僕ら選手もスタッフも協会も、そして一番にファンの皆さんが待ち望んだ試合だと思う」と素直に喜びを表現した。

 新型コロナウイルスの影響で今年予定されていたW杯アジア2次予選が来年に延期されたこともあり、日本代表の活動は昨年12月のE-1選手権以来。海外組を含むフルメンバーでの活動となると、昨年11月以来、約11か月ぶりとなった。

「やっと日本代表として活動できるという意味では、心の底からうれしいなと思う」。森保ジャパンのキャプテンはそう話したうえで、「団体競技の日本代表の活動としてスポーツの中でサッカーの日本代表が初めて活動するということで、いろんな意味で注目されると思う」と気を引き締めた。

 カメルーン、コートジボワールというアフリカの強豪との2連戦。「メンバーを見てもタフな試合になると思う。活動が限られている中でこうしたチャンスをもらえたことは僕らにとってプラスになる」と、来年3月以降に延期されたW杯予選を見据えても、貴重な親善試合の場を無駄にするわけにはいかない。

 東京五輪世代の7選手が招集された一方で、ベテランのFW岡崎慎司、DF長友佑都はケガとコンディションの問題で不参加となった。「経験のある選手たちがやるべきことというのは、(若い選手に)伝えるというより、感じ取れる雰囲気を作ること。岡崎選手、長友選手が来れなくなって、自分がやるべきことは理解しているつもり。そういう雰囲気を初日の今日から作って、若い選手に吸収してもらえればと思うし、いろんなことをディスカッションできる雰囲気を作って、いろんな選手と情報交換できればいいと思う」と、自身の役割も理解している。

 コロナ禍での代表合宿ということもあり、「いろんなルール、制限がある」と、自由に選手が集まり、コミュニケーションを取る機会というのは通常時の合宿のようにはいかない。短い活動の中で限られた条件下となるが、「ピッチ内外でこの合宿を濃度の濃いものにしないといけない。大切な時間になるし、1秒1秒を惜しみなく、チームの底上げにつながるように費やしていきたい」と意気込んだ。

(取材・文 西山紘平)

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