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王者川崎F封じた徹底守備…「この試合に懸けていた」FC東京、長谷川監督のプラン完遂

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FC東京が王者を退け、ルヴァン杯決勝に駒を進めた

[10.7 ルヴァン杯準決勝 川崎F 0-2 FC東京 等々力]

 FC東京が川崎Fを破り、11シーズンぶりとなるルヴァン杯決勝進出を決めた。気迫の全員守備で食らいつき、リーグトップの攻撃力を誇る昨季王者を零封。長谷川健太監督は「全員が気持ちを前面に出してハードワークした。選手たちを誇りに思う」とチームを称賛した。

 一発勝負の準決勝に照準を合わせ、一体感を高めてきた。4日の湘南戦(○1-0)では主力選手を温存し、GKを含めた11人を総入れ替え。若手や控え選手を抜擢して勝利をつかみ、長谷川監督は「残っているメンバーに大きな力を送れたと思う。準決勝に向けてチームが一つになって戦える結果を得られた」と話していた。この日、川崎Fのスタメン変更が1人だったのに対して、FC東京は10人を先発復帰させ、コンディションを整えて“多摩川クラシコ”を迎えた。

 試合前から着実に調整を進めたFC東京は、ピッチ上でもプラン通りに試合を運んだ。自陣では10人が堅固なブロックをつくり、相手のスペースを消した。ボールを奪われれば全員が自陣に戻り、かわされても食らいつく。粘り強いディフェンスを徹底しつつ、ワンチャンスを確実に仕留めた。

 まずは前半14分、FWレアンドロが直接FKで先制ゴール。角度のない位置だったが、「ニアが空いてるように見えたので直接打った」という鋭い右足キックでネットを揺らした。後半17分には前がかりになった相手の裏のスペースを突き、レアンドロが2点目を奪った。

 さらに、川崎F攻略の鍵となる選手交代にも策を打った。ハーフタイム明けにMF三笘薫が投入されると、長谷川監督はDF中村帆高を投入。「三笘は特殊な能力を持った選手。こちらも特殊な能力を持った選手で抑えた」(長谷川監督)という“三笘封じ”も結果につながった。プランを完遂し、7月8日のJ1第3節に0-4で大敗した川崎Fにリベンジ成功。「監督が川崎戦に向けて準備をしていることは自分たちにも伝わっていた。僕たちもこの試合に懸けていた」とDF渡辺剛は力を込めた。

 決勝は11月7日に国立競技場で開催され、FC東京は柏レイソルと対戦する。

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