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[MOM686]駒澤大FW荒木駿太(3年)_身体が強くなって万能FWに

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.10 関東大学L1部第12節 早稲田大0-1駒澤大 AGFフィールド]

 もどかしさを払拭した。スコアレス決着も見え始めた後半39分、駒澤大が見せた波状攻撃、MF薬真寺孝弥(4年=長崎総合科学大附高)のシュートは相手にブロック、FW土信田悠生(3年=高川学園高)のシュートはライン上で相手にかき出されてしまう。それでも最後はFW荒木駿太(3年=長崎総科大附高)が冷静に頭で押し込み、均衡を破った。

「あのシーンはクロスが上がってくる前にニアにズレて、孝弥さんが打って、こぼれ球を土信田が打って、自分がたまたま決めたゴール。みんなで勝ち取ったゴールだと思います」

 ゴールネットが揺れると喜びを爆発。チームメイトにのしかかられたが、苦しさも忘れるほど喜びが上回ったという。駒大のメンバーには8月15日の前回の対戦で早大に3-6で大敗。チーム全体にその試合の悔しさが残っており、リベンジへの思いは並々ならぬものがあった。「リベンジしようと監督も話してました。暫定4位浮上?必ず4位以内に入って全国大会に出たいと思います」。

 個人としても充実の成長期を過ごす。得点は前期の終盤からリーグ戦戦連発。通算5得点はランキング4位タイ。アシスト数では慶應義塾大のDF橋本健人(3年=横浜FCユース/山口内定)と並んで5アシストと、堂々トップに立っている。

 センターFWとしてのプレースタイルも板についてきた。もともと苦手ではなかったというポストプレーにより磨きがかかり、今ではサイドでプレーするよりも自信を持ってプレーできているという。秋田浩一監督も「身体が強くなってきた」と目尻を下げる。自身は体の大きい相手にまだ当たり負けすることも多いとも課題を話すが、課題が明確なことは伸びしろ。その先に大学サッカー界屈指の万能FWへの進化が待っている。
 
(取材・文 児玉幸洋)
●第94回関東大学L特集

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