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感じた課題、それを改善しようとする柴崎の姿…MF中山雄太「すり合わせれば良くなっていく」

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日本代表MF中山雄太

 昨年6月のA代表デビュー戦では不完全燃焼に終わった。あれから1年。A代表2試合目のピッチに立った日本代表MF中山雄太は、その間に成長した姿を見せた。

 19年6月18日、コパ・アメリカのグループリーグ第1節チリ戦。前半21分に相手エースのFWアレクシス・サンチェスへのタックルでイエローカードを提示されると、「早い段階でイエローをもらい、残りの時間は自分が縛られた感じがした」と相手に対して強く行けなくなってしまった。チームは0-4で敗れ、その後の2試合で中山に出場機会が訪れることはなかった。

「僕にとっては苦い経験になった。でも、その苦い経験から日々、自分の成長を求めてやっていくことが未来につながっているんだと強く再認識できた」。そう語るように、所属するズウォレで経験を積み、コパ・アメリカ以来となるA代表招集を果たし、9日のカメルーン戦ではスターティングメンバ―に名を連ねた。

 ボランチの位置にともに入ったのは、チリ戦でもコンビを組んだMF柴崎岳だった。「守備面ではチームでやってきたことが出せた部分が多かった」と1年前とは違う姿を見せつつ、「攻撃の時間帯で僕らを経由する時間が短かった」と課題を挙げる。そして、中山が感じた課題を、試合中から改善しようとする柴崎の姿があった。

「攻撃面はいつ落ちたらいいのか。試合の中でも、試合を振り返って見ても、課題を改善しようという動きをしていた」。だからこそ、「僕が見た感覚と岳くんがどう考えて動いていたのかを、すり合わせていくことで良くなっていくと思う」と答えたように、2人のイメージをさらに近づけることで、日本の攻撃によりリズムがもたらされるはずだと考えている。

 カメルーン戦でフル出場しており、中3日で行われるコートジボワール戦で出場機会をつかめるかは微妙な状況と言える。しかし、その視線は常に先を見据えている。「カメルーン戦で守備に手応えを感じたけど、まだまだやれると思っているし、改善点も一個一個クリアにしていく。その日々の積み重ねが代表の定着につながると思うので、目の前にある課題や向上させたい点をクリアにしていきたい」とさらなる成長を誓う。

(取材・文 折戸岳彦)

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