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森保監督がコートジボワール戦へ「数人入れ替え」「システム併用」を示唆…選手主導の“修正”にも言及

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日本代表森保一監督

 日本代表森保一監督が12日、オンライン記者会見に出席し、13日の国際親善試合コートジボワール戦では「数人の選手は入れ替えて試合に臨みたい」と述べた。また「3バック、4バックという形でトライしたい」とも明かし、9日のカメルーン戦と同様に二つのシステムを使い分けるようだ。

 新型コロナウイルスのパンデミックによる国際試合の中断から明け、約10か月ぶりに活動を再開した森保ジャパン。今回のオランダ遠征ではカメルーン、コートジボワールといったアフリカ勢との連戦を行い、チームコンセプトの熟成と既存戦力のテストを進めている。

 初戦のカメルーン戦は0-0の引き分け。ハーフタイムに4バックから3バックへの布陣変更を行って戦況を変化させたこと、守備陣の奮闘で無失点に終えたことという収穫はあったものの、前半の45分間はプレッシングがハマらないまま一方的に試合を支配される時間帯が見られるなど、これまでの課題も引き続き露呈した一戦となった。

 森保監督はコートジボワール戦に向けて「相手にどうプレッシャーをかけていくか、いつどこでどのようにプレッシャーをかけていくかはチームとして共通認識を持って意思統一して、コートジボワール戦で修正していければと思っている」と意気込みをアピール。カメルーン戦でプレッシングがうまくハマらなかった反省と、次戦への修正点を次のように語った。

「代表活動が長く空いたこともあり、まずは選手たちの積極的に戦う姿勢を尊重した。相手に挑んでいく、勇敢に戦う姿をわれわれ自身も共有し、応援してくださっている方々にもアグレッシブに戦う姿勢を見せるのは大事だと思っていたので、それを許容はしていた。ただアグレッシブに戦う姿勢もタイミングを合わせていかなければ、体力的にも試合全体を通して良い戦い方ができないことにつながる。効果的にエネルギーを使って、よりいいパワーを発揮していけるように、相手にいつプレッシャーをかけるかという点は今日の練習で共有して向かいたい」。

 こうした「修正」については現状、森保監督はハーフタイムや試合ごとには一定の指示を行っているようだが、試合中の判断は選手に実権が委ねられているように見える。指揮官はその意図を「判断する上でのベースの部分や考え方においては私が監督として伝えないといけないが、ピッチ上で起こっていることは机上のホワイトボード上とかプロジェクター上の映像で、こうなるだろうということであり絶対ではない。われわれの調子や相手の調子にもよるし、マッチアップの兼ね合いもある。同じ状況にはならないので、微妙な距離感やタイミングはピッチ上で問題解決できるように、修正できるようにということを働きかけていきたい」と語る。

 一方で「選手たちがベースの部分で何をやったらいいかわからないとならないよう、ベースの部分はしっかりとしたものを伝えた上で、選手たちにはオプションである判断のところでコミュニケーションを取ってもらって、相手を上回っていけるようにプレーで表現してもらえればと思っている」と説明。トレーニングで落とし込んだ戦術について、試合中に修正を加えていく際の仕組みの一端を明かした。

 またコートジボワール戦では、前半の終わり際と後半には良い奪い方も見られながら、ゴールを奪うに至らなかった点についても改善したい構えだ。指揮官は「われわれが守備から攻撃、ボールを握った時に攻撃のクオリティーが足りなかった。カメルーンのプレッシャーもかなり強かったところがあるので、相手の守備に止められた部分もある。守備から攻撃でプレッシャーを回避して攻撃につなげること、よりボールをコントロールして相手のゴール前に向かうことをコートジボワール戦でやっていきたい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)

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