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「楽しめているのか?」仲間に問いかけた興梠、J1通算154得点で歴代4位タイに浮上!!

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2得点を奪った浦和レッズFW興梠慎三

[10.18 J1リーグ第23節 浦和 6-0 仙台 埼玉]

 仙台戦キラーは健在だった。浦和レッズFW興梠慎三がお得意様から今季初の2得点。仙台戦の通算ゴール数を21に伸ばし、6-0の大勝に貢献した。

「ここ最近はふがいない試合が多かったし、(前節の柏)レイソル戦は内容は良かったが、僕を含めて多くのチャンスを外して勝ち点3を取れなかった。きょうは3を取れて良かったし、何よりホームで勝てて良かった」。背番号30は自身のゴール以上にホームでの連敗を4で止めたことを喜んだ。

 1点目は前半39分だった。MF長澤和輝とMFマルティノスのゴールで2-0とリードしていた中、自らが得たPKのチャンスをしっかりと決めて、3-0とリードを広げた。勢いは後半も止まらず、後半6分にはMF汰木康也からの浮き球の縦パスに飛び込んでヘディングシュートを決めた。

 仙台の木山隆之監督を「あれは残念だった」と落胆させるゴールで4-0。試合の行方を決定づける得点を決めた。これにて興梠はJ1通算得点数を154点に伸ばし、現岐阜のFW前田遼一に並ぶ歴代4位タイとした。

 興梠自身は「記録に残ることはうれしいけど、チームが勝つことが第一前提。記録は結果論だし、自分へのご褒美だと思うので、特に深く考えることはない」と淡々としたものだが、数字は実に雄弁だ。J1の歴代最多得点は、1位が185得点のFW大久保嘉人(現J2東京V)、2位が161得点のFW佐藤寿人(現J2千葉)、3位が157得点のFW中山雅史(現J3沼津)、4位は154得点で興梠と前田の2人が並んでいる。

 興梠は、ゴンこと中山の得点まであと3点。今季の得点は仙台戦を終えて7となっており、残り10試合でゴンに並べば11年連続の2ケタ得点を実現することにもなる。

 ホームで勝利から見放されていた約1週間前。選手間で開いた緊急ミーティングで、興梠は「楽しめているのか?」とだけ仲間に問いかけたという。「きょうは自分なりには楽しくやった。自分たちが楽しくしないと見ている人も楽しくないと思う」。

 仙台戦の観衆は2万4000人に定めた上限の半分以下である9831人にとどまったが、仙台戦のようなサッカーを見せていればおのずと足を運ぶ人も増えるだろう。浦和の次戦はホームでのC大阪戦。埼玉スタジアムに何人が来場するか、その数字も楽しみになる6-0の大勝劇だった。

(取材・文 矢内由美子)
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