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“左起用”でも可能性広げた19歳…横浜FM松田詠太郎が先制弾アシスト「このサッカーは特長を生かせる」

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横浜F・マリノスFW松田詠太郎

[10.21 J1第33節 横浜FM2-1名古屋 日産ス]

 横浜F・マリノスFW松田詠太郎は試合後、「サイドで張ってドリブルで仕掛けられたし、良いプレーができた」と手応えを語った。この日、松田は普段とは反対の左ウイングで後半26分までプレー。前半41分には鋭いクロスで先制点をアシストするなど、不慣れを感じさせずに持ち味を発揮し、3試合ぶりの白星に導く活躍を見せた。

「ここ何試合かとは違うシステムでやったが、本来のマリノスのサッカーに戻っていて、みんな迷うことなくノビノビできていた」。

 松田がそう振り返ったように、この日の横浜FMは中盤逆三角形の4-3-3に回帰。9月9日に行われた前回の名古屋戦(●1-2)から3バック寄りのシステムを採用し始め、明白に4バックに戻した前節も中盤は正三角形型の布陣を取っていた中で、この名古屋戦ではより前がかりなフォーメーションに変更したことが功を奏した。

 とくに前半は完璧な試合運びだった。名古屋の4-4-2の固い守備ブロックを敵陣で足止めし、一方的に押し込むことに成功。フィニッシュの精度を欠いたことで複数得点とはならなかったが、41分には左サイドを攻め上がった松田のクロスからFWエジガル・ジュニオの先制点が生まれた。

 それまでは「最近はやることが少なくなっていた」という左サイドから右利き特有のカットインも織り交ぜていた松田だったが、アシストの場面では「右サイドとやることは変わらない。ドリブルや縦に行くところを出そうとしていた」という持ち味を発揮して縦への突破を選択。対面のDFを見事に振り切り、チームコンセプトのグラウンダークロスにつなげた。

「グラウンダーで速いボールはチーム全体でも意識している。いい形で純くん(MF天野純)からボールをもらって、GKとディフェンスの間にいいボールを蹴れたのがよかった。もらう前から意識していたので、思ったとおりになった」。プロ1年目の19歳にとっては、左サイド起用の選択肢も広げる価値あるアシストとなった。

 後半は相手の交代選手に押されて1点を奪われ、連戦の疲れもあってか出足は落ち着いたものの、システムの利を活かした攻撃参加を見せたMF渡辺皓太が決勝点。「このサッカーは自分の特長を生かせるスタイルなので、それができた」と手応えを感じた松田にとっても、3試合ぶりの勝利を掴んだチームにとっても、実りある一戦となった。

 残るリーグ戦は7試合。11月には一斉開催のACLも控えており、攻撃陣のローテーションは避けられない中、松田が左サイドでも計算が立つようになれば戦力アップだ。「そろそろ自分も得点という結果が欲しいと思っている。結果が欲しいと思っていて、ゴールは狙っているし、これからも狙い続けたい」。さらに存在感を高めるためにも、アカデミー育ちの19歳はJ1初ゴールを狙っている。

(取材・文 竹内達也)
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