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秋田工はCB高橋主将が怪我から先発復帰。「やっている」の気持ちで後半に好守見せ、「25年ぶり」に貢献

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秋田工高CB高橋海主将は気迫の守りで勝利に貢献

[10.22 選手権秋田県予選準決勝 秋田工高 2-1 西目高 ソユスタ]

 秋田工高は主将が意地の守りで勝利に貢献した。CB高橋海主将(3年)は足首の負傷から復帰して今大会初先発。「前半はガチガチで……」と苦笑いしたように、1か月以上ぶりとなる実戦で前半は硬くなってしまい、慌ててクリアしてしまうようなシーンもあった。守備対応も納得の行くものではなかったようだ。

 だが、「『後半、やっている』という気持ちでいつものプレーができて良かったです」と高橋。後半開始直後にミドルシュートで失点したものの、FW二木楽人(3年)のゴールで追いついたあとはチームメートたちとともに気持ちの込もった守備を続け、西目の前に立ちはだかった。

 特に後半25分には、ロングボールを味方DFがバウンドさせてしまったことで西目FW川井唯飛(3年)に抜け出されかけた。だが、猛然とその前に潜り込んだ高橋がカット。競り勝ってクリアしてみせた。

 高橋は「カバーは得意にしていますし、ああいう場面には自信があるので、SBのカバーもしっかりできて良かったと思います」。後半26分に勝ち越した以降は相手の攻撃の激しさが増したが、主将はクロスやロングボールを跳ね返して白星をもたらした。

 打倒・西目への思いを表現して掴んだ白星。「リーグ戦でも負けたし、代替大会で負けたし、『西目に絶対に勝つ』という気持ちがあったからこそ、こういう結果になって良かったですね」。これでチームは25年ぶりとなる決勝進出。秋田工のサッカー部は学校の運動部で唯一全国大会への出場がないのだという。「全力でプレーして楽しんで勝ちたいと思います」という高橋が、仲間たちとともに「あと1つ」を勝ち取って伝統校の歴史に新たな1ページを刻む。

(取材・文 吉田太郎)
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