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秋田商の連覇止めた西目は準決勝で涙。「気持ちいいくらい頑張る子」たちの意志は後輩たちが受け継ぐ

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西目高は後半3分、10番FW伊東真健のゴールで先制したが……

[10.22 選手権秋田県予選準決勝 秋田工高 2-1 西目高 ソユスタ]

 1-2で敗れた試合後、西目高の安田洋介監督は、選手たちを勝たせてあげられなかったことに対する無念の思いを口にしていた。「今年の3年生たちは気持ちいいくらいに頑張る子。サッカーに対して真摯に向き合っていた。今日も彼らが頑張っていなかった訳ではない。(指導者として)申し訳ない」。選手たちの頑張りを結果に結び付けられなかったことを悔しがっていた。

 西目は今月12日の準々決勝で5連覇中の王者・秋田商高をPK戦の末に撃破。過去5年の選手権予選で4度敗れている宿敵を打ち破った。大きな壁を突破したチームは準決勝へ向けてもう一度ピークを持ってくるための準備。そして、試合開始とともにパワーのある攻守を見せていた。

 試合開始直後に右WB熊谷駿(3年)のクロスをFW嵯峨琉央(2年)が決定的なヘッド。その後も西目らしく繋ぐ部分にもチャレンジしながら相手ゴールを目指した。秋田工に攻め返されるシーンも増えていたが、DF成田舞(3年)やMF堀田真央主将(3年)を中心に要所を封じ、前半を0-0で終えた。

 そして、後半開始直後に10番FW伊東真健(3年)が右足ミドルをゴールへ突き刺して先制。安田監督が「1点取ってギアを上げて、相手の良さを出させない。今年はそれができるチーム」という西目だが、得点直後のキックオフからゴールを奪い返されてしまう。

 この日は、わずかなミスや隙が積み重なってしまったのかもしれない。勝ち越しのチャンスを活かせなかった西目は後半26分、選手交代のタイミングで出来た一瞬の間を突かれて再び失点。1点を追う展開となった。

 西目は後半、185cmの大型DF六平太陽(3年)やFW川井唯飛(3年)、MF長谷部向日葵(3年)という特長のある選手を投入し、勝ち越された後も優勢に試合を進めていた。だが、秋田工の好守にあったり、シュートがわずかに枠を外れたりするなど2点目が遠く、1-2で敗戦。試合終了の笛とともに、選手たちはピッチに崩れ落ちた。

 頑張りが報われることもあれば、頑張りが結果に結びつかないこともある。安田監督は「勝って、頑張れば実を結ぶんだと伝えてあげたかった」と首を振る。10日前に最大のライバルを破った西目だが、14度目となる選手権出場を実現することはできなかった。

 それでも、3年生たちはロッカールームで涙したあと、前を向いて歩き出していた。スタジアム外で待っていた保護者たちに「本当にありがとうございました」と笑顔で感謝。その姿を見た大型レフティー・佐藤康成(2年)や嵯峨、DF齊藤大空(1年)ら力のある後輩たちがその意志、頑張りを受け継ぎ、必ず来年、先輩たちを全国へ連れて行く。

(取材・文 吉田太郎)
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