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スローガンは「ナンバー1成長率」。コロナ禍でも成長続けた札幌大谷が延長戦制して決勝へ:北海道

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延長戦を制した札幌大谷高が拳を突き上げる

[10.24 選手権北海道予選準決勝 札幌大谷高 3-2(延長)北海高 厚別]

 札幌大谷が5年ぶりの全国へ王手! 第99回全国高校サッカー選手権北海道予選は24日に準決勝を行い、札幌大谷高北海高が激突。2度のビハインドを追いついた札幌大谷が延長戦の末に3-2で逆転勝ちした。札幌大谷は25日の決勝で旭川実高と戦う。

 今大会2試合を10得点無失点で4年ぶりに準決勝へ駒を進めた札幌大谷と、準々決勝で逆転勝ちした前回王者・北海との戦い。昨年の決勝戦で決勝ゴールを決めているFW湊琢登(3年)やDF坂本楓馬主将(3年)ら優勝メンバーを残す北海が先制点を奪う。

 前半8分、中盤からドリブルで持ち上がったMF森本大貴(3年)がそのままPAへ侵入し、右足でゴールを破る。ベンチの島谷制勝監督から「攻めの姿勢を忘れるなよ。繋ぐ姿勢を忘れるなよ」という声が飛ぶ北海は、ボールを握って攻めようとする札幌大谷に対してしっかりと構えて守り、坂本やDF水上路矢(3年)らが人に負けないこと、連続した守備を徹底。ボールを奪ってからは鋭く前に出て2点目を狙う。

 対する札幌大谷は右SH秋山千颯(2年)がドリブルでPAへ切れ込むシーンもあったが、全体的に天然芝のスタジアムに慣れるまで時間がかかってしまい、思うようにボールを動かすことができていなかった。

 それでも、30分頃からは左SB山田脩人(3年)やMF岡本大地(2年)、CB藤本拓真(3年)が相手を良く見て、ドライブのドリブルを入れるなどより落ち着いてボールを動かすようになり、流れを引き寄せた。その札幌大谷は36分、左CKのこぼれをCB安食優斗(1年)が落とし、秋山が丁寧にコースを突いた左足シュート。これで1-1とした。

 北海は直後に右サイド後方からのFKを前線で高さを見せ続けていたFW寒河江健人(3年)が頭で繋ぎ、走り込んだ湊がスライディングシュートでゴールを破るもオフサイドの判定。それでも、寒河江を起点に推進力のあるドリブルを幾度も繰り出す湊や森本らがゴール方向へ向かって前進していく。そして後半13分、右サイドで湊がFKを獲得すると、左WB堀本壮玄(3年)が蹴り込んだ左足FKがゴール前の混戦を抜けてゴールへ吸い込まれた。

 札幌大谷は再び勝ち越されたものの、FW伊東涼哉主将(3年)が「僕たちのチームのスローガンは『ナンバー1成長率』。コロナが明けた時に現状維持というのは成長ではない。自分たちで考えて(シャトルランや加速走などの)走りのメニューをしていました」というように、コロナ禍でも成長することを目指して走力を向上させてきた札幌大谷は落ちない。技巧派ボランチの岡本を左SBへ移して、攻撃に厚みを加えた札幌大谷は後半20分、左サイド後方からのロングクロスをファーサイドの秋山が折り返し、最後は伊東が同点ヘッドをねじ込んだ。

 この後、北海DF水上に決定的なヘッドを放たれたほか、湊にPAへ潜り込まれるなど我慢の時間帯もあった札幌大谷だが、GK渋井悠和(3年)や堂々の動きを見せる1年生CB安食、MF高山大樹(3年)の好守などで勝ち越し点を許さない。

 逆に岡本のゲームメークや安食の攻撃参加など、多彩な攻撃から3点目を目指した。そして、2-2で迎えた延長後半5分、直前に右SBから右SHへポジションを上げていた川井駿(3年)がMF高桑輝人(2年)の折り返しを左足で決めて勝ち越した。北海は延長後半7分にサインプレーのCKから決定機を迎えたが、札幌大谷DFがゴールを死守。札幌大谷が激闘を制し、決勝進出を決めた。

 札幌大谷の田部学監督は決勝へ向けて「相手どうこうじゃなくて、(札幌大谷らしさを出したのが)今日だったら30分以降だったのをもっと早く良さを出せるように。(ドリブラー、パサーなど)良い選手たちがいるから、その子たちが力を発揮する環境を作るだけ」と語る。札幌大谷らしく選手、チームが生き生きと、ストロングポイントを出して全国へ。1年時からトップチームに加わり、先輩たちの悔し涙を見てきている伊東は「恩返しするためには結果しかない」。先輩たちの思いも込めて、5年ぶりの全国切符を掴み取る。

(取材・文 吉田太郎)
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