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[MOM3234]札幌大谷DF安食優斗(1年)_走力自慢の1年生CBが延長戦でも強気の攻め上がりと堅守

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延長前半、札幌大谷高CB安食優斗が相手を振り切って前進

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.24 選手権北海道予選準決勝 札幌大谷高 3-2(延長)北海高 厚別]

 北海道ファイナルへの切符を懸けた前回王者との激闘。延長戦にもつれ込み、体力的にはどの選手も厳しかったはずだが、札幌大谷高はこの時間帯で1年生が違いを生み出していた。

 系列の札幌大谷中出身のCB安食優斗(1年)は後半半ば頃から右へ開いて攻撃参加する回数を増加。「自分、体力武器なので走ってまた(サイドや前線の選手を)越えていったり、そこでCBですけれども攻撃でもかかわれるように意識しています」というCBは、体力と同じく自信を持っているというスピードで右サイドを突破して見せる。

 この攻撃参加は相手を見て戦う札幌大谷だからこそのプレーでもあった。北海高が1トップだったため、札幌大谷はCB藤本拓真(3年)と安食が状況に応じて最終ラインからドライブ。相手1トップの脇を攻め上がり、攻撃に厚みを加えていた。

 特に安食は延長前半に右サイドでDFを抜き去って見せるなど、突破力を発揮。「自分は身長とかないので。やるしかないので。カバーを信じて突っ込んで」札幌大谷の攻撃に推進力を加えていた。

 後半32分にパートナーの先輩CB藤本が足を攣らせて交代。守備面での乱れが出てもおかしくなかったが、ここで奮闘したのも安食だった。「ずっとこれまで拓真くんとCBを組んでいたので、決勝に行かせてあげようと思って、声も出そうというよりも自然に出ていました」。北海のMF湊琢登(3年)やFW寒河江健人(3年)に苦しめられながらもCB畠山洸(3年)とともに最終ラインで踏ん張り、延長戦勝利に貢献した。

 田部学監督も「元々ボランチだけど、良くやっていました」と高評価。安食はプリンスリーグ北海道開幕戦でSBとして途中出場し、第2節からCBへコンバートされた後も「出た以上、学年は関係ない」と強気のプレーでチームにプラスアルファをもたらしている。

 次は決勝戦。全国出場を勝ち取り、自身の名も上げるか。「きょうは(直接FK含めて)2失点してしまったので80分間ゼロで抑えて、80分間で勝ち切りたいと思います」。攻撃心も旺盛な1年生CBが攻守両面でストロングポイントを発揮し、北海道制覇を果たす。

(取材・文 吉田太郎)
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