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昨年度PK失敗の悔しさを晴らす決勝へ…米沢中央MF佐藤碧翔「絶対に見返す」:山形

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決勝への想いを語ったMF佐藤碧翔

[10.24 選手権山形県予選準決勝 米沢中央1-0山形中央 小真木]

「一番悔しい思いをしたのは彼だと思います」。米沢中央高の鳥羽俊正監督が名前を挙げたのが、MF佐藤碧翔(3年)だった。

 昨年度の高校選手権山形県決勝、山形中央との対戦は0-0と緊迫した展開のまま決着がつかず、PK戦に突入。このPK戦もお互いに失敗せず、5人目まで進んだ。

 しかしここで先攻の米沢中央のキッカーが、枠上に大きく外してしまい失敗。そして後攻の山形中央の5人目の選手が決めた瞬間、あっという間に決着がついてしまった。その唯一外した5人目の選手が佐藤だった。

「みんなの夢を壊してしまった」と悩み続ける日々。今では冷静に振り返ることが出来るが、当時はなかなか立ち直ることが出来なかった。

 今でもトラウマを完全に払しょくできたわけではないというが、練習を積み重ねることで、引きずらないように努力を続けてきた。

 しかし乗り越えなければいけない壁でもある。鳥羽監督が「その場所でしかリベンジ出来ない」と強調したように、次なる戦いは絶好の舞台だ。

「自分が一番悔しい思いをしている。絶対に見返してやろうという思いを持って、選手権のためにリーダーシップを取って練習してきました」

 名門・青森山田出身。全国大会で旧友と再会するという夢のためにも、一週間後のピッチでは力の限りを出し尽くす。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2020

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