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[MOM3257]鵬学園FW判治海斗(3年)_エースがヘッドで「10年に1度のゴール」

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“10年に一度”のヘディング弾でエースとしての仕事を果たした鵬学園高FW判治海斗

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.1 選手権石川県予選準決勝 鵬学園高 1-0 金沢桜丘高 金沢市民]

 徹底的に対策を練ってきた金沢桜丘高に苦しんだ鵬学園高を救ったのは、エースFW判治海斗(3年)が見せた珍しい形での一撃だった。

 今大会は入念な鵬学園対策を練ってくるチームが続いているが、この日はいつも以上に警戒網に苦しんだ。判治自身も前半は味方との距離感が遠く、相手に持ち味である縦突破の進路を消されていたため、思い通りのプレーができなかった。

 事前の研究通り、相手の弱点である右SBとCBの間をドリブルで狙っても、金沢桜丘が準々決勝から選手を入れ替え、守備対応も変えてきていたため、上手く行かない場面が続いた。だが、何度ボールを失ってもゴールに対する意欲は衰えない。前半38分に中央引き気味の位置でボールを受けた判治はMF鈴木嶺騎(3年)と縦関係のワンツーでPAに侵入。前方に飛び出したGKに阻まれたが、右足シュートを打ち込んだ。

 後半に入ってからは強引な突破を繰り返しながらも1点が遠い展開となった。だが、鵬学園は31分に右サイドの高い位置でスローインを獲得。FW坂本陽斗(1年)からMF今崎達也(3年)へと繋いでゴール前に上がったクロスを、反対サイドから中に走り込んだ判治が頭で合わせた。

 判治のヘディング弾は、赤地信彦監督が「10年に1度のゴール」と冗談交じりに話すほど珍しい。本人も「頭で決めたことがないのでビックリしている」と驚きの表情を見せるのには理由がある。

 得点の多くは持ち味であるドリブルからシュートに持ち込むパターンで、これまで逆サイドから上がるクロスが上がっても、中に飛び込む作業をサボりがちだった。しかし、赤地監督に練習から指摘され続けてきたおかげで、少しずつ改善が進み、この日のゴールに繋がった。このシーンでは、集中力を維持してきた金沢桜丘のスローインへの対応が遅れて隙が生まれたが、それを逃さなかったのも狙い通り。「試合前に相手の集中が切れたタイミングで、攻守両面で集中できれば、必ず勝てると思っていた」。

 自身のゴールが決勝点となり、決勝進出。エースとしての仕事を果たした判治は「前半に決め切ることができなかったけど、いつかは必ずチャンスが来ると思っていたので、一本決められて良かった」と胸を撫でおろした。

 昨年も馬力溢れる突破を見せる一方で、MF永田貫太(現中京大)ら先輩に遠慮があったが、「今年は自分たちが引っ張らなくちゃいけないので、自信を持ってプレーできるよう意識している。貫太に近づけるようドリブルをずっと練習してきたおかげで(DFが)2人来ても抜けるようになった」。

 エースとしての存在感は昨年と比べ物にならないくらいに増している。「鵬学園はまだ2連覇を果たせていないので、そこを目指したい。また、昨年は選手権や予選決勝で良いプレーができなかったので、今度は点を決めて昨年の借りを返したい。全国で暴れます」と意気込む男は決勝の舞台でも、仕事をしてくれるはずだ。

(取材・文 森田将義)
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