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新型コロナ感染拡大で都市封鎖も…オーストリアでの代表活動に「健康と安全を最優先に」

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オンライン会見に出席した反町康治技術委員長

 日本代表森保一監督が5日、オンラインで記者会見を行い、今月のオーストリア遠征に向けた日本代表メンバー24人を発表した。欧州各国で新型コロナウイルスの感染者が急増する中、今月3日から部分的なロックダウン(都市封鎖)を再導入したオーストリアのグラーツで9日から合宿に入り、13日にパナマ、17日にメキシコと国際親善試合を行う。

 日本サッカー協会の反町康治技術委員長は「こういう状況下にありながら尽力していただいたオーストリアの政府、サッカー協会に感謝している。サッカーの試合は相手がいないと成り立たない。我々の入国だけでなく、メキシコ、パナマの入国に関してもご理解いただき、本当に感謝している」と述べ、10月にオランダで行った代表活動同様、万全の感染予防対策を取っていくことを強調した。

「今まで以上に感染予防に注意してやっていく。スマートアンプ法で陰性を確認してからグラーツに行き、現地でも2試合の前にPCR検査をして、陰性確認をして活動を行う」。反町委員長によると、グラーツ市内の宿舎は「丘の上にあり、外部との接触はほとんどない」という。宿舎から練習場までの距離は約1.5km。チームに帯同するドクター2名による指導の下、毎朝の検温や体調チェックなど入念な予防対策を取っていく。

 部分的なロックダウンに踏み切ったオーストリアでは夜間の外出が原則禁止され、屋内スポーツや他者と接触のある屋外スポーツも禁止されている。ただし、プロスポーツは無観客であれば、その対象外となっており、オーストリアを含め、他の欧州各国でもリーグ戦など各種大会は開催を続けている。

 来週からの国際Aマッチウィークにもオーストリアでは13日の日本対パナマ、17日の日本対メキシコのほか、13日にコスタリカ対カタール、14日にメキシコ対韓国、16日にアメリカ対パナマという国際親善試合が開催される予定。オーストリア代表もUEFAネーションズリーグに参戦中で、15日に北アイルランド、18日にノルウェーといずれもホームで対戦する予定となっている。

 反町委員長は「ヨーロッパはこの時期、ネーションズリーグがあるが、1試合も中止という話は聞いていない。親善試合も29試合あるが、それも中止になっていない」と力説。「ヨーロッパはサッカーをビジネスと捉え、許可していただいている。我々もしっかり準備をして、健康と安全を最優先に活動していきたい」と、コロナ禍の中、代表チームとして活動できることに感謝の気持ちを持ち、万全の形で対応していく決意を示した。

(取材・文 西山紘平)

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