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[MOM3278]富山一FW吉倉昇空(3年)_“一日一善”派手さを好まないエース

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決勝ではGKをかわしてゴールを決めた

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.7 高校選手権富山県予選決勝 富山一4-0水橋 総合運動公園陸上競技場]

 背番号10がこの日もゴールした。1点を先制して迎えた前半32分、DF孝井捺希(なつき、3年)のロングボールで裏を取ったFW吉倉昇空(のあ、3年)は、1対1になったGKをかわして無人のゴールに流し込む。これで予選は全試合得点を達成。大黒柱は「1試合1点を取ることを目標に今大会臨んでいた。それが出来たので良かったです」と笑みをこぼした。

 派手さを好まない。「FWって得点王を目標に掲げると思うけど、自分の目標は1試合1得点。欲張らず最大の力を出したいという感じです」。試合後に行われた表彰式では、人目につかない後方に立った。派手さを求めない姿はここでも表れていた。

 しかし「トミイチの10番」は当然、ピッチ上では中心でいなければならない。そして「チームを助ける働きをしないといけない。チームの中心となる番号なので、責任を背負ってプレーしたい」と自覚もある様子。「プレーや声で、周りを盛り上げていければと思います」。

 昨年の悔しさを晴らす。背番号25をつけて臨んだ昨年度大会は、3回戦までの3試合すべてに先発出場。しかし無念の無得点に終わり、特に3回戦の青森山田戦は「特に何も出来なかった」と振り返る苦い思い出になっている。

 そのため、この1年間はシュート練習に明け暮れてきたという。「この大会でも1試合1得点を継続できたので、結果に表れてよかった。全国でも全試合得点が取りたい」。今年こそは必ず結果を残す。パワーアップしたトミイチの10番が、全国の舞台で大暴れする。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2020

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