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緊急出場のGK桐山が2本ストップ!PK戦を制し、五條が2年連続の決勝進出:奈良

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五條高が2年連続の決勝進出

[11.7 選手権奈良県予選準決勝 五條高 1-1(PK6-5)生駒高 橿原公苑陸上競技場]

 11月7日、奈良県橿原市の橿原公苑陸上競技場にて、第99回全国高校サッカー選手権大会奈良大会の準決勝が行われた。準決勝の第1試合では、前回大会優勝の五條高と生駒高が対戦。生駒が先制したものの、五條もすぐに得点を奪い返し、延長戦に突入。しかし、延長戦では両チームともゴールを奪うことができず、PK戦へ。五條がPK戦を制し、2年連続の決勝進出を勝ち取った。

 準々決勝でPK戦の末に勝ち進んできた両チーム。五條は奈良育英高、生駒は一条高といずれも名門校を下し、準決勝を迎えた。

 ドリブルからの仕掛けを狙う五條と短いパスを繋ぎたい生駒の対戦は、互いの思惑を阻み、なかなかゴールに至らない拮抗した展開に。膠着したゲームが動いたのは、後半アディショナルタイム1分。生駒のMF加来優斗(3年)がロングボールからのこぼれ球に反応し、ゴールネットを揺らした。

 アディショナルタイムは残り少ない。けれど、五條の選手たちは「最後まで諦めなければチャンスが巡ってくるということをよくわかってくれていた」(吉岡一也監督)。アディショナルタイム5分、MF大石夢叶(2年)が左サイドを突破して出したパスをDF岸拓磨(3年)がゴールに叩き込んで同点とし、生駒をそのまま逃げ切らせずに延長戦へ持ち込んだ。

 しかしながら、延長戦でも決着がつかず、2戦連続のPK戦で勝敗を決することになった両チーム。PK戦では、GK桐山唯翔(3年)が2本ストップしていた五條に軍配が上がった。生駒は決勝戦へ進むことは叶わなかったが、古田泰士監督が「集中力は高かった」と話した通り、選手たちは最後まで勝利を目指し、気迫溢れるプレーで戦い抜いた。

 勝利した五條のGK桐山は、前半終了間際に負傷したGK松田司(3年)に代わって急遽途中出場。突然の交代に「少し緊張と不安も感じた」と振り返ったものの、「GK井上祐作(2年)も含めた3人で、自分たちがしっかり守って全国の舞台に立つということを目標にしてきた。誰かが欠けた時は、他のメンバーで補い合って次の試合に繋げれば、また共に戦える」と思い、チームを後方から鼓舞。PK戦ではチームの勝利に大きく貢献した。

 吉岡監督は、「今年は、去年のようにはっきりと核になる選手がいるわけではないが、みんなで頑張るチーム。決勝戦でもONE TEAMとなって戦いたい」と意気込みを語った。大会2連覇を目指す。

(取材・文 前田カオリ)
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