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J練習参加のDF堀田ら奮闘し、青森山田と前半0-0も…。八戸学院野辺地西は青森制覇に再挑戦

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八戸学院野辺地西高DF堀田玲穏は青森山田高相手に高さを発揮

[11.8 選手権青森県予選決勝 青森山田高 3-0 八戸学院野辺地西高 カクヒログループアスレチックスタジアム]

 一昨年度の決勝は1点差。昨年度は0-0のPK戦まで持ち込んだ。八戸学院野辺地西高はヴァンラーレ八戸と練習試合を行うなど、青森山田高対策を施して挑戦。23連覇中の“絶対王者”に食い下がり、前半を0-0で折り返した。

 特にアメリカ系のDF堀田玲穏(3年)が「自分のストロングポイントを活かせたんじゃないかと思います」と振り返ったように、空中戦で存在感。前回大会で100分間に渡って青森山田を無得点に封じたGK鈴木奏汰(3年)のファインセーブやDF風穴真苑(3年)らの好守もあった。

 青森山田の黒田剛監督も粘り強さを認めていた野辺地西の守備。だが、堀田が試合後に「この3年間で一番強かったという記憶があります」と振り返ったように、相手のサイド攻撃、セットプレーの連続に耐え続けることができなかった。

 MF高谷宥輝(3年)の突破やセットプレーからチャンスも作ったが、0-3で敗戦。宿敵の連覇を阻むことはできなかったが、それでも三上晃監督は「1-2負けから0-0になったので、『今年こそは』という期待の中で頑張ってきました。よくやったんじゃないでしょうか」と選手たちの健闘を讃えていた。

 プロ志望で八戸に練習参加していた堀田は、大学進学。「自分の夢はプロになることで、海外でプレーすることが最大の夢なので、毎日日々努力してトレーニングを100パーセント以上でやるだけだと思います。(ヘディングなど)自分のストロングポイントを見て欲しいし、野辺地西のスタイルである走る、頑張るというところも見て欲しい。将来はアグレッシブさのあるCBになりたいです」と4年後のプロ入りを誓った。

 鈴木や風穴といった力のある選手たちも大学でサッカーを続ける模様。新たな目標へ向かっていく。後輩たちも絶対王者への挑戦を継続。三上監督は青森山田との差を広げられないことの重要性を口にしていた。

「この場所でしかこの悔しさを返せない。面白い選手もいるのでまた鍛えて。(青森山田との)この距離感を保ちながら、もっと良いステージを選手たちに見せられるように頑張ります」。今回の決勝ではFW平尾綸太郎(2年)やFW金津力輝(1年)ら1、2年生5人が先発。来年以降も僅差の戦いに持ち込む力を常に持ち続けて、諦めずに青森制覇を目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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