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セルビアで自信深めるFW浅野拓磨が1年ぶり代表戦へ「どこで使ってもらおうが構わない」

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日本代表FW浅野拓磨(パルチザン)

 日本代表FW浅野拓磨は今季、所属先のパルチザンではウインガー起用が中心ながらも、13試合7ゴールと結果を出し続けている。「どのポジションで出ても与えられた役割を全力で発揮できる自信はついている」。日本代表でも起用ポジションは流動的になるとみられており、セルビアで積み上げてきたものを森保ジャパンにも還元する構えだ。

 浅野にとって、今回のオーストリア遠征はちょうど1年ぶりの代表活動。10月のオランダ遠征は検疫措置の影響により、リスト入りしながらも参加が認められなかっただけにモチベーションはひときわ高い。

「チームでプレーする上でも代表は常に意識していて、活動がある限り参加したい気持ちがあった。前回は悔しい思いをしたが、今回呼んでもらえたことは光栄だし、呼ばれたからには全力でプレーするだけ」。浅野は9日、合宿初日のトレーニングを前にしたオンライン取材でそんな意気込みを語った。

 ここまでリーグ戦での得点が続いている浅野だが、現在の成績については「目に見える結果がこれまで以上に出せているところは自信になっているけど、チャンスの数と結果は全然満足いくものではない」という。その一方で、自らが積み上げてきた努力を、怪我なく、コンスタントに試合は披露し続けられているという状況には自信を深めているようだ。

 ロックダウン期間中の自身の努力について思いを向けた浅野は「コロナの期間でチーム練習ができない時、外にさえ出られない時に何をしたかと言われると、僕は自信を持って『試合が始まった時のための準備を全力でできた』と言える。それがシーズンが再開した時の結果につながっているし、再開した時の結果がいまの自分につながっている。未来に向けて良い準備をすることをコロナの期間でも今まで以上に学べた。それが決して1か月、2か月先のことだけじゃなく、1年、2年、3年先を考えてもすべていまが大事だと再確認できた。その経験がいまにつながっていて、自信になっていると感じている」と現在までの経過について熱を込めて語った。

 だからこそ、日本代表でも同じ姿勢で努力を続けていくつもりだ。

 森保一監督はメンバー発表会見の場で、最近の浅野を「状況を見ながら貪欲にゴールに向かうプレーをしている」と評価。その上で「直近の試合でもトップとサイドをやっていた。2トップ、トップ下、両サイドでもやっている中でプレーの幅を広げている」とさまざまなポジションでの起用を示唆しており、使われ方にも注目が集まりそうだ。

「FWの選手なのでFWをやりたい気持ちはあるし、そこで使われたからにはゴールを取る自信を常に持っている。ただベオグラードではサイドで使われていて、サイドで毎試合毎試合コンスタントに出られているからこそ、そこで果たす役割ややるべきことを学んで、成長できているのを自分でも感じている。どこで出てもゴールであったり、攻撃だけでなくチームとしてどういう仕事をすべきなのかを考えながらプレーできるように少しずつ成長している」。

 そう自身を示した浅野は1年ぶりの代表戦に向けて「この代表の活動でもどこで使ってもらおうが構わない。与えられた場所で与えられた役割を全力で果たせば、自分の良さは出せるし、日本代表のために戦える。全力でやるだけだと思っている」と力強く意気込んだ。

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