beacon

セカンド回収し、技巧で攻撃に厚み。昌平に流れ引き寄せた“次期司令塔候補”2年生MF平原隆暉

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半、昌平高に流れを引き寄せた2年生MF平原隆暉

[11.6 選手権埼玉県予選準決勝 昌平高 4-1 正智深谷高]

 後半、昌平高が流れを引き寄せるポイントになったのが、サイド攻撃の活性化。もう一つがセカンドボールの回収だった。

 昌平・藤島崇之監督は前半に正智深谷高にセカンドボール拾われるシーンが増えたことから、後半、右MF平原隆暉(2年)をボランチの位置へ移す。「平原は予測とか反応という部分に関しては凄くディフェンス的にも良いものがあるので、そこで修正してやりたいと」という指揮官の意図を汲んだ2年生MFは、得意とするポジションで攻守に奮闘する。

 攻撃センス高い平原だが、小柄で細身。それでも、SHでプレーする際も意識しているというセカンドボールの攻防で多くを回収してみせる。そして、鹿島内定MF小川優介(3年)も賞賛する技術力を発揮。中盤中央でしっかりと保持しながら、相手にとって危険なパスを通して見せるなど存在感を放った。

 前半は右サイドで思うようなプレーができていなかっただけに、平原にとっても大きかったポジションチェンジ。技巧派軍団・昌平の“次期司令塔候補”は得点能力も高いだけに2列目にいても嫌な存在だが、ボランチとしての才能を改めて実証する試合だった。

 現在、ダブルボランチを組む小川とMF柴圭汰(3年、福島内定)の良いところをできる限り、見て、盗むこと。2人のハイブリッドのようなボランチになることが目標だ。「2人の能力には全然追いつけていない。柴くんのセカンド・守備や、優介くんの運ぶドリブルとか真似しながら上手くなっていければ」。2人以上の選手にならなければプロになることは難しいと考えている。その姿になることを本気で目指している最中。成長を続けて選手権で評価を勝ち取り、次は自分がJリーガーになる。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2020

TOP