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リバプールで出番減も…南野「別に悲観的になっていない。今までも乗り越えてやってきた」

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日本代表FW南野拓実(リバプール)

 日本代表のMF南野拓実にとって今回のオーストリア合宿は、所属先のリバプールで出場機会を取り戻すための戦いでもある。「試合に出る時間が短いぶん、ここでのプレーで何かを示したい思いが強い」。コンディション面は「問題ない」といい、得点に絡む活躍でユルゲン・クロップ監督にアピールしたいところだ。

 南野は今季、当初はコミュニティ・シールドやFA杯で得点を記録し、プレミアリーグ開幕後も昨季より長く出場時間を得るなど、上々の滑り出しを見せていた。だが、シーズンが進むにつれ、MFディオゴ・ジョタの活躍もあり次第に序列が低下。合流前の直近2試合では出番がなくなっている。

 しかし、南野はこの状況に悲観していないという。「トップクラスの選手たちがいる中での自分の立場は、これまでの状況とは違う。個人的には別に悲観的になっていない。サッカー選手はそういう時もあるし、今までも乗り越えてやってきた。今回も自分なりに解決していければと思っている」。リバプールが厳しい環境であるのは最初から織り込み済み。ザルツブルク時代と同様、自らのプレーで再び出場機会を取り戻していく構えだ。

 そうした姿勢は守備との向き合い方にも見て取れた。「ザルツブルクでプレーしていた時とは守備のシステムやボールの取りどころも違うけど、根本的に相手のレベルが上がっているし、もっと身体をぶつけて相手の近い距離でいいポジションでいいタイミングでいかないと奪えない。そこの強度は高めていかないといけない」。自己分析で課題を抽出しながら、プレミアリーグへの適応を続けているという。

 だからこそ、この苦境はさらに成長することによって乗り越えていくつもりだ。「挑んでいくという気持ちは常にあるし、その気持ちは失ってはならないと思っている。『じゃあそのために何をすればいいのか』という試行錯誤は今まで以上にしている」。今回のパナマ、メキシコとの親善試合は、そうした努力の跡を結果につなげる舞台となる。

(取材・文 竹内達也)

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