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右目近くには“闘いの跡”…ロシアで得点量産中のMF橋本拳人「試合後は傷だらけ」

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日本代表MF橋本拳人(ロストフ)

 日本代表MF橋本拳人(ロストフ)が今夏のロシア移籍以来、初めての代表招集となった。10月のオランダ遠征は検疫措置の影響で招集を見送られ、今回にかけるモチベーションは人一倍。「周りとコミュニケーションを取りながら、自分の良さを出して勝利に貢献したい」と意気込みを語った。

 橋本は今夏、FC東京からロストフに移籍。ここまで12試合に出場し、チーム最多の5ゴールを記録している。「ゴール前に走り込むところは良さでもあるけど、そこが一番の役割ではない。まずは献身的に走って闘うところを意識している」。突然の得点量産にはやや驚きもあるようだが、初の海外移籍ながら充実した時を過ごしている。

 もっとも移籍当初は「なかなか自分のプレーを出せず、環境に馴染むときに苦しんだこともあった」といい、「取れると思ったボールもなかなか取れず、フィジカルやスピードは予想より上だったので、練習でも良さを出せなかった」と振り返る。ただ、そうした課題認識が「身体を当てるタイミング、足を出すタイミングは出せるようになった」という成長へとつながってきたようだ。

 現地での激しい奮闘は言葉だけでなく、ウェブカメラ越しの映像でも報道陣に伝わっていた。この日、橋本の右目近くには肌の色よりはるかに濃い色の傷。取材中には「ほら。でも見せないほうがいいんですかね」と受傷箇所を指さした橋本が「試合後は傷だらけ。ヒジが入ったりもするし、激しいリーグですね」と苦笑いする一幕もあった。

 そうして迎える今回のオーストリア遠征、移籍後初の代表戦ということで日本のファンに約4か月間の成長を見せつけるための機会となる。「ロシアでは代表を意識してプレーしているし、初めての海外挑戦ということで、普段から日本人のプライドを持ってプレーしている。前に比べたら日本代表に対する責任感、日本代表でプレーすることへの想いは増している」。そんな思いをプレーに結びつけ、代表でのポジション争いに挑んでいく構えだ。

(取材・文 竹内達也)

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