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「勝った嬉しさよりも、悔しさの方が…」。履正社の湘南内定MF平岡大陽は改善して守も、攻も

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履正社高の湘南内定MF平岡大陽は決勝でより攻守で力を発揮するか

[11.7 選手権大阪府予選準決勝 阪南大高 2-3 履正社高 ヤンマー]

「全然、ダメです。試合に勝った嬉しさよりも、悔しさの方が…という感じです。勝てたことだけですね。良かったことは」

 履正社高の湘南内定MF平岡大陽(3年)は、厳しい口調で自らを責めていた。一発勝負のトーナメント戦。この日は、阪南大高FW鈴木章斗(2年)が前半からボールを良く収めていたこともあり、後方を気にしながらの戦いだった。

 守備面に関しては強度ある動きを続け、勝負どころだった試合終盤含めて幾度もセカンドボールを回収。チームの苦しい時間帯で存在感ある動きを見せていたが、「守備の最低限はできたんですけれども、あれくらいだったら誰でもできます」と満足感はゼロだった。

 足りなかったのは前に出る部分だ。ボランチの位置から長い距離をスプリントしてゴール前の局面に絡んで行く。湘南スタイルとも合致する走る力が平岡のストロングポイントだが、この日はボックストゥボックスの動きがほとんどなかった。

「もっと自分の良さは、走ったりとかいうところだと思うので」と反省。攻撃面については、会場に訪れていた湘南・牛島真諭スカウトからも指摘されていた。だが、勝利したことでまた、自分の良さを表現する場を手にすることができたのは確か。勝ち続ける中で自身も改善と成長を繰り返していく。

 次戦は全国出場を懸けた決勝だが、気負いすぎるのではなく、自然体でプレーすること。平岡は「僕が良い時って、別に意図的に何か考えているよりも、自然にできている感じなので」。注目されている中でのプレー。負けられないという気持ちはもちろん強い。重圧はあるだろうが、守備も、攻撃も“自然に”力を発揮して、全国切符を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
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