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FW岡崎が渾身の同点ヘッドも…西武台はPK戦で敗れて埼玉決勝届かず。好DF武笠ら下級生が来年こそ

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後半32分、西武台高はFW岡崎大志郎が同点ヘッド。だが、次の1点を奪うことができなかった

[11.6 選手権埼玉県予選準決勝 武蔵越生高 1-1(PK4-2)西武台高]

 0-1の後半32分、西武台高は右WB栗田海飛(3年)が左サイドからCKを蹴り込むと、マークを外してファーサイドへ回ったFW岡崎大志郎(3年)が渾身のダイビングヘッド。後半残り8分でスコアを1-1とした。

 ハーフタイムに仲間たちから「オマエが決めてこい」と送り出されたというFWの同点ヘッド。背番号9はベンチ方向へ右手を突き出して喜んだ。期待に答えるゴールだったが、この後、岡崎はゴールから見放されてしまう。延長前半7分と同後半2分の決定的なヘッドはいずれも武蔵越生高の1年生GK関根拓郎のビッグセーブに阻まれ、MF武笠隼季(2年)の縦パスで抜け出したシーンも左足シュートを相手DFにブロックされてしまった。

 岡崎は延長戦だけでシュート4本。試合を通して計8本のシュートを放ったが、1得点に終わった。「CKで1点決められたんですけれども、そのあと何本もチャンスがあったのに自分が決めきれなかったのが不甲斐ないです」。DFからコンバートされたFWはチームを勝たせられなかったことを悔やんでいた。

 西武台は、昨年の決勝を経験しているMF村田智哉(3年)とGK伊佐山緑心(3年)、またDF大川和貴主将(3年)、2年生の好DF武笠らが手堅い守りからボールを奪うとポゼッション。FW南雲俊冶(3年)のキレのあるドリブルや岡崎の身体を張った動きなどを交えて相手ゴールを目指した。交代カードのMF福沢安莉(2年)やMF細田優陽(2年)も攻撃力を発揮したが、2点目を奪えず。PK戦で2人が外して涙を飲む結果となった。

 守屋保監督は「決勝の舞台まで行かせてあげたかった。感謝の気持ちを持ちながら、まだゲームをやりたかった」と無念の表情。過去10年でインターハイに5度出場している西武台だが、選手権は10年度大会以来遠ざかっている。悔しい敗戦を経験した武笠ら下級生たちが努力を続け、来年こそ選手権の舞台に立つ。

(取材・文 吉田太郎)
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