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出場7試合連続完封で楢崎氏の記録に並んだ権田「連続無失点と言われてもしっくり来ない」

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出場7試合連続無失点のGK権田修一はチームメイトに感謝した

[11.13 国際親善試合 日本1-0パナマ グラーツ]

 日本代表GK権田修一(ポルティモネンセ)が出場7試合連続で無失点に抑え、元日本代表GKの楢崎正剛氏が持つ日本代表記録に並んだ。

 昨年9月5日のパラグアイ戦(○2-0)、同10日のミャンマー戦(○2-0)、昨年10月10日のモンゴル戦(○6-0)、同15日のタジキスタン戦(○3-0)、昨年11月14日のキルギス戦(○2-0)、そして今年10月9日のカメルーン戦(△0-0)に続いて7試合連続のシャットアウト。チームとしても10月13日のコートジボワール戦(○1-0)を含め、3試合連続の無失点となった。

 試合後のオンライン取材で記録について聞かれた権田は「僕からしたら『楢崎さんと並んだ』と言われることが楢崎さんに失礼だなと思っている」と苦笑い。「一人で無失点に抑えるのは無理だし、ピンチでみんなが体を張ってくれているシーンがたくさんある」と指摘し、「この7試合で(相手の)枠内シュートは10本ぐらいしかないと思う。チームのみんながたくさん走って、体を張ってくれている結果なのかなと思う」とチームメイトに感謝した。

 権田はベンチだったが、昨年11月19日のベネズエラ戦(●1-4)は前半だけで4失点を喫するという65年ぶりの屈辱を味わった。「僕個人で日本代表チームをやっているわけではない。僕の中ではあの試合(ベネズエラ戦)が頭にあるので、連続無失点と言われてもしっくり来ない。自分が出ていても出ていなくても、チームとして成熟することが大事」とまったく満足はしていない。

 権田がA代表デビューを果たしたのは岡田ジャパン時代、若手主体で臨んだ10年1月6日のイエメン戦で、この試合はDF吉田麻也のデビュー戦でもあった。森保ジャパンのキャプテンを務める32歳はこの日が歴代8位の国際Aマッチ出場103試合目。一方、同学年で早生まれ31歳の権田はこの試合が18キャップ目だった。

 代表デビューから10年余りの年月を「順調でなかったのは間違いない」と振り返る権田は「(吉田は)中学生のときから知っている同い年の選手。自分自身、期待もしてもらってきた中で申し訳なさ、悔しさもあるけど、そのときそのときで生きている」とキッパリと言い切る。

「ベンチを含めたキャップ数なら結構いっていると思う」と冗談めかしながらも、「僕が成長すると信じてザッケローニさんは4年間呼んでくれたし、いろんな人が僕を評価して、僕の成長のためにいろんな経験をさせてくれた。プレーで(恩を)返すことがすべてなのかなと。もっと成長しないと、2年後のW杯で勝つことはできない。W杯の大事なところで『権田、頼りになるよね』という選手にならないと意味がない」と力強く誓った。

(取材・文 西山紘平)

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