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正GK争い続く森保J、メキシコ戦で出番待つシュミット「自分の価値を示せるチャンス」

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メキシコ戦でチャンスを待つGKシュミット・ダニエル

 1か月前の代表戦出場が復活への足がかりになった。日本代表GKシュミット・ダニエル(シントトロイデン)は10月13日のコートジボワール戦(○1-0)にフル出場。「あまり守備機会がなくて、(相手の)シュートも少なかった。いいパフォーマンスだったかどうかは判断しづらいけど、ボールを受けてさばくとか、そういう部分で多少はチームの助けになったかなと思う」と振り返った。

 実はこの試合がシュミットにとっては約10か月ぶりの公式戦だった。昨夏に仙台からシントトロイデンに移籍。昨年末までの公式戦は22試合連続でフル出場を続けていたが、ウインターブレイク明けのキャンプで右足を負傷し、長期離脱を強いられた。

 復帰後、シントトロイデンでベンチには入っていたが、試合出場がないまま招集された先月の代表合宿。「代表で試合に出していただいて、10か月ぐらい実戦から遠ざかっていた中で、そこで自信を得られた部分もあった。コートジボワール戦があったことで、そのあとのチームでの試合出場につながったかなと思う」。10月25日のスタンダール・リエージュ戦(○2-0)で今季初出場を果たし、チームの9試合ぶり勝利に貢献。今月7日のゲンク戦(●1-2)にも連続出場した。

「スタンダール戦はかなり久々のリーグ戦で、正直、コートジボワール戦よりも緊張した。チームも2か月ぐらい勝てていない中で、とにかく結果が欲しい。チーム一丸となって無失点で勝つことを達成できたのは大きかった。でも、ゲンク戦で恥ずかしい感じの失点をした。いい試合のあとに印象の悪い失点をしてしまうのは自分の不甲斐なさを感じた」

 そうした中で迎えた今回のオーストリア遠征。前日13日のパナマ戦(○1-0)はGK権田修一にポジションを譲ったが、10月のオランダ遠征同様、2戦目となる17日のメキシコ戦ではシュミットに出番が回ってくる可能性も高い。

「試合に出た場合はかなり厳しい試合になると思っている。その中で自分がどれだけチームを助けることができるか。自分の価値を示せるチャンスになる。頑張りたい」。正GK争いが続く森保ジャパン。31歳の権田、37歳のGK川島永嗣と競い合う28歳のシュミットは「結果を出し続けることしかないと思う。チームの勝利に貢献することが一番大切。それをするには、まず試合に出ないといけない。試合に出るために練習でたくさんシュートを止めるというキーパーとして当たり前のことをやっていくしかない」と力を込めた。

(取材・文 西山紘平)

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