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激戦区・大阪府の覇者は履正社! MF神田拓海のゴール守り切り、6年ぶりの選手権へ

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履正社が大阪府の頂点に立った

[11.14 選手権大阪府予選決勝 金光大阪高 0-1 履正社高 ヤンマースタジアム長居]

 予選大会の出場校は、205校。強豪ひしめく激戦区・大阪府の頂点に立ったのは、履正社高。6大会ぶりに王者に返り咲いた今年の履正社は、「日本一を目指すチーム」(平野直樹監督)。まずは、全国への切符を掴み、さらなる高みへの一歩を踏み出した。

 履正社は、序盤から積極的に左サイドから攻め上がるDF向晃生(3年)のクロスから、FW李晃輝(3年)やMF神田拓海(3年)が頭を合わせてゴールを狙いに行く。時間の経過とともにさらにペースを握り始め、再三シュートを放つものの、金光大阪の堅い守備にゴールを決めきれない。得点に繋がったのは、前半31分。右コーナーからMF山口奏七(3年)が上げたボールに神田が頭を合わせ、先制。1-0で折り返した。

 後半は、立ち上がりから金光大阪が、チャンスを生み出す。MF石川晴也(3年)のドリブルでの仕掛けや、MF松井雅功(3年)のロングスロー、MF武中勇海(2年)の正確なキックなどで履正社のゴール前に迫って行ったが、「相手の武器をよく理解した上で、集中を切らさずやってくれた」と平野監督が振り返った通り、履正社は高い集中力で得点を奪わせない。終盤さらに厳しくなった球際でも、中盤のMF平岡大陽(3年)やMF赤井瞭太(3年)が冷静に攻撃の芽を摘み、自陣への侵入を阻止。1点を守り切り、履正社が優勝を果たした。

 試合を終えて、「感謝している」と述べた平野監督。「このコロナ禍ですから、選手権もやめておきましょう、と言うのは簡単だったと思う。それでも、なんとかやらせてあげようよって決断してくれて、実施するために様々な立場のたくさんの人たちが協力してくれている。とても有り難く、素晴らしいこと。この大会から、一人でも多くの選手が将来日の丸を背負っていってくれれば」と話した。

 優勝を喜んだのも束の間、キャプテンの赤井は、「前半はボールを保持する時間が長かったものの、なかなか得点できなかった。後半は、耐えて守備する中でも、自分たちのペースを作り出せなければいけない」と今日の試合を振り返った。課題を克服し、さらに成長して全国大会に臨むつもりだ。

 願わくば、決勝の舞台で青森山田と再戦し、日本一の座を掴みたい。

(取材・文 前田カオリ)
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