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8年連続同カードの千葉頂上決戦。市立船橋が延長後半10分の決勝点で流経大柏破り、2連覇!

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市立船橋高は千葉連覇を達成

[11.15 選手権千葉県予選決勝 流通経済大柏高 0-1(延長)市立船橋高 フクアリ]

 激闘の千葉頂上決戦は市船が制す――。第99回全国高校サッカー選手権千葉県予選決勝が15日に行われ、ともにプレミアリーグ関東に所属する流通経済大柏高市立船橋高が激突。市立船橋が1-0で勝ち、2年連続23回目の全国大会出場を決めた。全国大会の組み合わせは11月16日に決まる。

 8年連続となる千葉決勝での顔合わせ。前回勝利した市立船橋が劇的過ぎる勝利で連覇を果たした。0-0で突入した延長戦は互いの気迫と気迫とが激しくぶつかり合う戦い。延長後半も強度は落ちず、均衡は崩れないまま。残り時間はわずかになっていった。

 流経大柏はエースFW森山一斗(3年)にボールを集め、サイドから突破、シュートへ持ち込むが、市立船橋は思いが溢れ出るようなプレーを続けていたDF石田侑資主将(3年)と高さを発揮していたDF針谷奎人(2年)、好フィードも見せるDF菅谷暁輝(3年)の3バックや MF佐久間賢飛(3年)中心に揺るがない。そしてオープン攻撃から1点を目指し続けていた。

 迎えた延長後半終了間際の10分、前評判の高かった流経大柏相手に我慢強く戦っていた市立船橋が先制点を奪う。右サイドでの競り合いからMF坪谷至祐(2年)が強引に前に出ると、深い位置までボールを運んでマイナスのラストパス。これをMF岩田夏澄(3年)が正確なファーストタッチから右足を振り抜く。左隅を狙った一撃が、千葉内定GK松原颯汰(3年)の守る流経大柏ゴールを破った。市立船橋はサブ組の選手たちがピッチに飛び出して大興奮。アディショナルタイムを全員で守った市立船橋が全国切符をもぎ取った。

 波多秀吾監督は「流経さんが個々の力があって攻撃的なチームだったので凄く難しい試合になると思っていた」と振り返る。その市立船橋は序盤から徹底した戦いぶり。ボールを奪うと、ハイサイドへ入れてそこからのクロスでゴール前のシーンを作り出す。前線でFW金子凜(3年)やFW加藤想音(3年)が奮闘。左WB木内拓海(3年)や右WB長田京兵(3年)が前方のスペースへ再三駆け上がる。

 流経大柏は球際での攻防でも受けてしまい、らしくない序盤。それでもMF藤井海和主将(3年)が身体を投げ出してのタックルなどでチームを奮い立たせる。そして、右SB清宮優希(3年)が再三攻撃参加。だが、思うような攻撃ができなかった流経大柏はファーストシュートまで30分もかかってしまう。

 後半、流経大柏は後方から攻撃を作って持ち直したが、決定打を打つまでは至らない。市立船橋は23分、石田が森山との1対1を制して雄叫び。一方の流経大柏はなかなか迫力のある攻撃をすることができない。

 市立船橋は24分、菅谷の縦パスで抜け出した坪谷がGKと1対1になった。だが、これは距離を詰めた流経大柏GK松原がビッグセーブ。立ち上がりにも相手の飛び出しを阻止していたGK松原が市立船橋の前に立ちはだかっていた。1年時に全国決勝を経験している松原、藤井、清宮をはじめ、森山、左SB田村陸(3年)ら流経大柏は全国トップクラスとも言えるほどの陣容。だが、ここへ来て「変わった」市立船橋の壁は厚かった。

 今年、市立船橋は昨年のMF鈴木唯人(現清水)やDF畑大雅(現湘南)のような飛び抜けたタレントが不在で、プレミアリーグ関東は未勝利(4試合終了時点)。練習試合でもなかなか結果が出なかったという。波多監督は「自信を持てない。本気になれない部分があった」と振り返る。それでも「自分たちのやるべきところをどういうチームなのか、どこを目指すのか」(波多監督)確認。指揮官から厳しい言葉も受けた選手たちは、選手権予選を1試合1試合勝ち上がる中で力を身に着けてきた。

 そして、この日は市立船橋の強みである球際、運動量、切り替えを存分に表現して勝利。自信をつけてきた部分、また宿敵・流経大柏に引き出された部分もあっただろう。それでも、以前とは違う姿を示しての勝利。波多監督は「きょうのゲームを機に自信になると思います」と目を細めていた。

 選手権優勝5回、インターハイ優勝9回の市立船橋は「負けてはいけないチーム」だ。石田は「全国ではもっともっと強い、速いチーム、力があるとかチームがたくさんあると思う。そのチームを越えられるように、自分たちのやることを見つめ直して、もう1段階、2段階上げられるように。チームとしても、個人としても、それは一日一日の練習から始まっていると思うのでそれは意識し続けたいと思っています」と力を込めた。

 その石田は「市船の名を全国に轟かせられるように」とコメントした。11年度大会以来となる全国制覇へ。本気で、自信を持って取り組んで今冬、市船の名を全国に再び轟かせる。

(取材・文 吉田太郎)
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